もうインフルエンサーでは刺さらない!EC集客に1%のコアリーダをつかむ方法【episode127】

マーケッター編 越境EC編

今回ゲスト、株式会社LIFE PEPPER 取締役 高橋氏は、
経済産業省で約6年間のご退官後、株式会社LIFE PEPPER に参画。その国の国民性、日本の地政学などを反映したマーケティング・プロモーション戦略と、アジア全般のインフルエンサー、ブロガー広告に精通し、複数の日本企業の海外進出・インバウンド戦略に関わっていらっしゃいます。

高橋氏に『越境EC』について聞いてみました!

▽地域や住んでいる人が変われば対策も変わると思いますが、その辺りはどうお考えですか?

そもそも、共通するところみたいなものがあったりします。
厳密にいうと世界中でプロモーションする手法、使うべき手段が変わっては来るものの、原理原則的なところはやればやるほど変わらないなと思います。
今のECで、越境や海外に向けたマーケティングにおいての最大の課題だと思うのは、皆さん手法の話しかされないことだという風にすごく思ってます。
代表的なのがインフルエンサーを使ってだとか、Googleの広告・Facebookの広告が良いとか話をされるんですが、それだと海外では売り上げがどこかで伸び悩むというのがあります。
まずやらなければいけないのは、そもそもどういった方達が最初のお客様になり得るのか。
まず、今買ってくださってるのがどういう方達なのかをものすごい生々しいレベルで知るところからやらなければならないです。
そこをしっかり知ることができれば手法も色んな戦略が出てくるんですが、皆さんそこをやらないでプロモーションの手法の議論しかしてないという印象があります。

▽現地の方々の動きや特性の違いなどについてどのような対策をされていますか?

よく我々で具体例として出すのが、例えばアメリカ向けに味噌を売らなければいけない、醤油を売らなければいけないとなった時にどういう戦略を描くか、というのをお話しさせていただきます。
結構やっちゃう例が、市場調査をやる場合に全アメリカ人を対象にした時に、その中でも年齢がこのくらいの人がいいんじゃないか、いや女性でしょ、みたいな議論をするんです。
ですが我々からするとそれは大きな間違いで、まずアメリカ人の全体が100%だとすると、実際日本の醤油や味噌を買ってくださる方って人口の1%未満しかいないんです。
なのでそこの1%の方々がどういう人達かをしっかり見て情報を届ける。
次に上のレイヤーの人たちはどういう風か、潜在消費者層へという風にグラデーションをつけて、まず一番最初にこの1%未満の人達に対してマーケティング戦略をどうやっていくかという話をさせていただきます。

▽ある程度売上を出されてこれからもっと伸ばしたいという方にも、市場調査の提案が必要なんですか?

おもしろいんですが、ある程度売上立てている会社さんでもそこを見れていないんですよね。
自社の商品を誰が買って下さっているかを見れている会社さんは本当にないです。100%ないです。
見れている会社さんは、話しててもむしろこっちが教わるぐらいで、すっごい稀にいるんですが本当に少ないです。
なので、うちではどの会社さんでも基本的には調査からもう一回やりましょうと言っています。

▽1%のお客さんがわかったら次はどういうことをされるんですか?

色々戦略があるんですが、この数%の人達がどういう人達かわかると、その時にプロモーションの手法やその1%の人達が知るきっかけ、というのも同時にすごく深く理解できるので、あとはチャネルを再現していきます。
そうなってくると、例えばKOL・KOCみたいな議論になってくるんですよね。
アメリカでいうと、アジア人料理好きコミュニティとかは絶対あるので、その中のコアリーダーみたいな人にその味噌のめちゃくちゃファンになっていただく。
めちゃくちゃ好きな人がそれを魅力的に語ると「いいな」となるので、ファンを起点にして市場を伸ばしていくという方法をとっています。

▽それはインフルエンサーの方なんですよね?

趣味としてやられている方も意外と多いので、いわゆる報酬をお支払いしてみたいなのよりも、例えば限定イベントみたいに巻き込むとか、一緒にやってて面白いよねみたいな感情が結構先行したりします。
それこそ一緒にzoomでお酒飲みながら、例えば冷蔵庫の中を見せてもらえたりするんですよね。
クライアントの商品以外のものとかそれどこで買ったの?と聞くと、これは近所のどこのスーパーで買ってて俺の友達も…という風に教えてくれるので、その周辺や日本食材全般に関してうちで詳しくなる、ということがあります。
逆にいうとその100%のうちの1%の人ってすごい孤独なんですよ。
いやもう〇〇の味噌がめちゃくちゃ美味くて、みたいな話できないんですよ友達と。
そこから紹介してもらったり、話を起点に落とし込んでいくとなると手法はもう何でもいいんですよね。

このほかにも盛りだくさん、越境ECについて公開しています!
越境ECをご検討中の企業様のご参考になるかと思います!
それでは、高橋氏流『越境EC』、ぜひお楽しみください!

~第127回 ゲスト~

高橋 佑輔氏
株式会社LIFE PEPPER
取締役

北海道砂川市出身。経済産業省で約6年間勤務。
在職中は新エネルギー予算、レアメタル予算、原子力事故対応など、主にエネルギー政策を担当。退官後、株式会社LIFE PEPPER に参画。その国の国民性、日本の地政学などを反映したマーケティング・プロモーション戦略と、アジア全般のインフルエンサー、ブロガー広告に精通し、複数の日本企業の海外進出・インバウンド戦略に関わる。

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