巣ごもり消費の分析

ジャンル別動向

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため外出自粛する人が急増していることから、「巣ごもり消費」と呼ばれる需要が高じ、「買い物はECメインで」となりつつあります。

巣ごもり消費を通じてECの利用が今後高まりつつあると思われますので、今回は巣ごもり消費についてまとめます。

巣ごもり消費について

巣ごもり消費とは、ECモールなどネット通販や、カタログ通販、ケータリングなどを利用し、外出しないで家の中での生活をたのしむ消費傾向のことで、家ナカ消費ともいいます。

外食せずに自宅で「内食」する、コンビニエンスストアなどで買った酒とつまみで「家飲み」するなど、その姿が巣にこもるひな鳥に似ており、節約志向にある日本は2000年代からその傾向が見られましたが、2008年のリーマン・ショックを機に広く使われるようになりました。

新型コロナウイルスにより実店舗利用は3割減

「コロナウィルス騒動」の渦中での買い物状況は、ECは約2割の利用増に繋がり、逆に店舗は約3割減るという調査結果が出ています。

そもそも近年ECの利用者が増え、店舗利用が減っている状況でしたが、今回のコロナ騒動を機に自分にさらにその傾向が加速している現状が明らかになり、実店舗を展開してきた企業がEC関連で売り上げをカバーしようとする動きも出ています。

日本百貨店協会が公表した4月上旬の全国百貨店売上高は、前年同月比65%マイナス。
日本ショッピングセンター協会が公表した3月の既存CS売上高は、前年同月比28.0%のマイナスと、記録的な落ち込みとなっています。

巣ごもりを逆手にする企業も

消費者が自発的に外出を自粛しているのではないので「もっと買い物をしたい」というニーズもあるでしょう。

そういったユーザーとの関係を構築するため、InstagramなどSNSを使ったり、LINE公式アカウントのメッセージ機能などを活用したりと、顧客と直接やりとりする企業も増えたり、オンラインでの販売促進にライブコマース(ライブ配信)を活用する企業も出てきています。

InstagramやYouTubeのライブ機能など、ライブコマースに使えるプラットフォームは充実してきていますので、新たに取り組むのも手です。

こういったEコマースを活用して買い物の機会を提供することで、顧客満足度の向上にもつなげられるでしょう。

7タイプ別分けられる巣ごもり消費

個人時間を充実

自宅での時間を充実させたいというニーズによる消費タイプで、お取り寄せ宅配サービスやYoutube動画配信サービスに登録するなど、家で利用できるサービスの需要が急騰しています。

屋内で運動

運動不足やストレス解消のためエクササイズやストレッチ、筋トレの際にオンライン動画を参考にしたり、ニンテンドースイッチなどの運動系ゲームソフト、ビリーズブートキャンプが再ブームになるなど、DVDなどの利用も見られます。

ゲームや読書、ビデオ電話などインドア

ゲームや読書などインドア系の趣味に没頭したり、コロナウイルスによる外出自粛のため実家や遠方の友人とビデオ電話で談話したりと、一人で楽しむだけではなく、オンライン飲み会などコミュニケーションが取りながら楽しむ人するパターン。

趣味&実益を兼ねた手作り

料理やスイーツ作りなど趣味と実益を合わせた手作りを楽しむタイプで、普段は使いそうにない材料の需要も増加しています。

自粛をきっかけに新たな趣味に取り組みたいビギナー層に向けての動画配信など、新規参入を気楽に促していることもあり、これらの層をうまく取り込むのも鍵です。

自己投資・スキルアップ

自由に使える時間が増えたことで、普段は仕事でなかなか取れない資格取得の勉強を実施するなど、自身のキャリアアップを目指す人も多く、こういった層に向けて文具類や教材など需要が伸びるでしょう。

自己生活改善

断捨離など部屋の片づけや掃除など、身の回りを綺麗することによって気分転換にもなるという効果も。フリマアプリを活用して不用品を販売する人も増加している。

癒し・リラックス型

自粛疲れなど、普段経験しない生活の疲れを癒やすため、癒しやリラックスを求める意識が高まり、ペットを飼い始めるたりアロマテラピーやハーブティーなど癒し・リラックス効果を見込める商品の消費が増加しています。

ECでは既存顧客との関係強化がますます重要に

会員をコツコツと増やし、顧客との信頼関係を構築してきたネットショップさまは、新型コロナウイルスのような予期せぬ危機でも売り上げをそれほど落としていない傾向にあります。

会員基盤があるEC事業者さまはメールマーケティングを行うことで高い反響率を維持、さらに会員の在宅率が高まっていることでメールの開封率が以前よりも上がっているショップさまもおられます。

リピーターを増やしていくための施策をしっかり打っていくことは、とても大切です。

会員を強化するために日々のCRM(顧客関係管理)に取り組むなど、本質的な施策を着実に実行していくことが、厳しい経済状況を乗り越えるための巧妙になると思います。

休眠顧客の掘り起こしなど、あらためて既存客にスポットを当ててみてはいかがでしょうか。

国や自治体によるIT導入補助金でEC活性化へ

これまでは新たにECに参入する際、初期投資の負担を懸念して二の足を踏むこともあったでしょうが、中小企業や小規模事業者などのITツール導入を支援する「IT導入補助金」を使えば費用は抑えられますし、コロナウイルスによる「特別枠」が設けられましたので、こういった国や地方自治体の補助制度を活用すれば、初期投資を大幅に抑えることが可能です。

もし巣ごもり消費を機に新たにEC分野へ拡大を検討されている方がおられましたら、サヴァリへご相談くださいませ。

まとめ

「巣ごもり消費」のニーズが高まり、EC業界がさらに見直されています。

コロナウイルスにより実店舗で売上が大幅ダウンしてしまった店舗様もおられると思いますが、逆にIT導入補助金の特別枠が設けられている今こそ、EC業界の売上も作成できるチャンスでもあります。

マイナス面ばかり嘆くよりも、プラス面に転換してさらに躍進しませんか?

もちろんサヴァリは巣ごもり消費による売上傾向調査やECサービスのアドバイスもさせていただいておりますのでお気軽にお問い合わせください。

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