国連優良事例!地域と畑を守る農家ハンターのサステナブルモデルとは【episode169】

店長編

国連優良事例!地域と畑を守る農家ハンターのサステナブルモデルとは

今回ゲスト、有限会社宮川洋蘭 宮川将人氏は、
2007年ネットショップ「森水木のラン屋さん」をオープンされ、
楽天市場ショップオブザイヤー2017 CSR賞受賞。また地域課題解決を目指して始めた農家ハンターではテレビ番組『情熱大陸』にご出演されています。

有限会社宮川洋蘭の宮川氏に『サイバー農家』についてお伺いしました!

▽ショップ・オブ・ザ・イヤーとはどんな事をして受賞したんですか

2017年にショップ・オブ・ザ・イヤーのCSR賞を頂いたんです。
CSRというのは社会的な役割ですが、猪の猟をしたんですね。
2016年にいつもデコポンくれるおばちゃんが「もう農業やめようと思う」っていう話をされたんです。
作ってもまた食べられるし出くわしたらもっと怖いからって。
それで調べてみたら、この20年ぐらいで3倍に増えてるんですが、ハンターは半減してて。
何か自分の得意なことで人の役に立てないかと本気で思い始めた時、
たまたま猟をやってる友達がいて、農家仲間もいて、そして僕はECの活用が得意。
それでファーマーとサイバーとハンターを掛け合わせて「農家ハンター猪(イノ)ベーション」という活動を始めました。

▽テクノロジーを使って何をしたんですか

山にいる無害な猪は捕まえたくないので、大きい牢屋みたいな箱に餌で誘い込む箱穴猟で捕まえるんです。
ICTで罠とスマホを繋げて、変化があった時に通知が来るようにしました。
どこに罠があるのかもGPSで正確に分かります。
また楽天の中に技術研究所というのがあるんですが、そこが猪だけをAIで判別する技術を提供してくれたんです。
僕らが撮った4000枚程の猪画像を、技術研究所がディープラーニングしてくれて、猪だけ通知してくれる仕組みを一緒に作ってくれました。

▽鹿も多いですよね

鹿は猪より深刻ですね、葉っぱを全部食べちゃうので。
九州山脈の方でも葉っぱがなくなった山がたくさん出てきてる。
そこで被害状況を確認するために赤外線ドローンを飛ばして、どの辺に鹿がいて、どこの防除ネットが破けてるか等を見極めたりしています。

▽鴨も害獣なんですか

鴨は広大な畑を一晩でまっさらにしてしまう程ひどいです。
被害が甚大すぎて、熊本県からの依頼で開発したのがICTの罠なんです。
赤外線カメラで見ながら、夜に一番多く集まってるタイミングでスマホのアプリで罠を作動させるんです。
バレーネットみたいな罠が急に立ち上がって鴨に被さるんですね。
捕獲後はジビエの施設で美味しいカモ肉に生まれ変わるという流れです。
皆が食べてるのはアイガモの卒業生かタイの養殖鴨なんですよ。
僕らの鴨は何千キロも飛んできてる野生なんで、全然旨味が違って筋肉質で。
ミシュランのレストランもたくさん予約待ちしています。

▽獲った猪がどうなってるのか気になってたんですが、加工して売っているんですね

僕らのジビエの特徴は、他と違って全頭トレーサブルです。
ICTと繋げているので、誰がいつどこで獲っていつ搬入され、外傷や病気はなかったか等を確認し、全頭食味しています。
安定して安心したおいしさを出したいと思ってますね。

▽売りに出せないジビエもあるんですか

年間千頭を捕まえているんですが、お肉にできるのは最上位の200頭だけなんです。
それ以外はペットフードや、動物園で白熊やライオンの餌になっています。

また堆肥化の機械も導入したんですね。
今まで土に埋めるしかなかった猪を機械に入れて、数時間後にはサラサラの状態で出てくるんですよ。
それを耕作放棄地に堆肥として入れて、そこでさつまいもを作って地域に解放等しています。
時代はサステナブルなので、その仕組みをしっかり構築していきたいと思って、この数年走ってきました。

しかめっ面しながら鳥獣対策をやりたくないんですよ。
明るく楽しく元気よくっていうのは僕の一つのテーマなので、それを情報発信するつもりでメルマガ書いてます。
どんなことをこれからしていきたいかっていう話を皆さんに見せていきたいなと。
2007年にサイバー農家になったのがきっかけですが、自分も世の中のために役に立つ事ができたとかみしめてます。

この他にももりだくさん、サイバー農家の情報発信のコツについて公開しています。
情報発信のコツについて、ご検討中の企業様のご参考になるかと思います。
それでは、宮川氏流「サイバー農家」についてぜひお楽しみください!

~第169回 ゲスト~

宮川 将人氏
有限会社宮川洋蘭

1978年、三代目の花農家として熊本県戸馳島で生まれる。学生時代一人旅に夢中になり卒業後はアメリカで2年間の花修行。師匠アンディ松井の「成功の反対は失敗ではなく、何もしないこと」の言葉を胸に帰島し宮川洋蘭に入社。
2007年結婚を機に妻とネットSHOP「森水木のラン屋さん」をオープン。ようやく軌道に乗るも34歳の時過労で倒れ、AEDで蘇生されてから価値観が一変。社会に必要とされる店舗作りに励み、楽天市場ショップオブザイヤー2017 CSR賞受賞。
さらに地域課題解決を目指して始めた農家ハンターでは情熱大陸に出演。信条「返事はYESかハイ」

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