よなよなエール!成功企業のPR戦略から学ぶマーケティング術【episode164】

店長編

今回ゲスト、株式会社ヤッホーブルーイング コンシューマー部門 事業統括 望月 卓郎氏は、
人材ベンチャーの創業に携わったのち、2009年、成長前夜のヤッホーブルーイングにご入社。楽天で10年連続SOY受賞のほか、多店舗展開、SNSへの取り組み、バックヤード改革を進め、
現在のヤッホーブルーイングのEC事業の基盤をつくられていらっしゃいます。

望月さんに「よなよなエールのブランディング」について聞いてみました。

▽広報に力を入れてきたそうですね?

認知がないと、そもそも手に取ったり検索したりしてもらえないので名前を知っていただくことを特に意識してやってきました。
面白い会社として認識してもらうために楽天などのイベントには奇抜な格好をしたりしていました。
まずは知っていただくこと。
知っていただいた後に話題性だけではダメなので製品がおいしいと認めてもらう。
結果、ECで話題になると流通のバイヤーが調べたときに目に留まり、棚ができたときに採用いただける確率が高まる。
ランキングの結果を流通向けの営業に使ったりもしていました。
初期のころはモールが宣伝してくれる、目立てるところはできるだけ獲得したいと思ってやっていました。

▽クラフトビールが盛り上がってきたのも、ヤッホーブルーイングさんのがんばりがあったのでは?

私たちだけではなく業界で頑張ってきました。
ビールは趣向品で、日本でビールといえば4大メーカーがマーケットで99%を占めていますので、特徴があるとはいえ、そこに入っていくのは非常に難しいです。
海外ではクラフトビールのような多様性のあるビールを楽しむ文化があって、それが盛り上がっていました。
それがいずれ日本にも来るだろうとは思っていたので、飲酒習慣としてのクラフトビール文化を作っていくところを初めのころから目標にしていました。
流通や商売の面で言うと、皆さんがビールを買う棚にクラフトビールの棚ができるということがメーカーとしては大きな目標で、それがここ5~6年でできてきました。
その一翼を担えたのではないかとは思っています。

▽消費者の声は大切ですよね?

お客さんのニーズがあれば採用されます。
そういう意味でECで認知を上げるという役割はあったと思います。
以前はネットの中で完結していましたが、今はSNS、Line、メディア向けなどいろいろな手段で話題の波が作れるようになってきました。
お客様は自分の買いやすいところで買うので、買うチャネルを限定するのは無理です。
どこで検索されても、きちんと商品ページを見せられているかが最近のテーマです。
どこかで波が来た時に、その波を受け止められるかを意識しています。

▽SNSでの検索も当たり前になってきましたね?

弊社も2010年くらいにアカウントを作って、最近になってようやく数の必要性を感じていますが、広告で加入してもらうことはしてきませんでした。
本当に好きだから見てくれるお客さんがいらっしゃって、今ではメルマガよりもSNSの方がお客さんの反応もストレートで早いし、多く来る状況にあります。
その時々でユーザーさんがアクティブなメディアを使いながら、かつメディア特性に合った使い方をすべきだと最近は思っています。
以前、自社サイトはECサイトでした。
弊社の活動の幅が広がっていったのであらゆるニーズでお客さんが来訪されるようになりました。
ただのECサイトでは、お客様のニーズに合致していないと思い立ち、今までの方向を切り替えて、コンテンツサイトにしました。
コンテンツは作るのが大変です。
記事数が1000までは我慢して揃えた方が良いとアドバイスを受け3〜4年、だいぶそろってきて、ビールとセットでニーズのあるコンテンツが何かも少しづつわかってきました。
コンテンツがそろって、サイトのアクセス数が伸びてくると、SNSとの相乗効果や相性の良さが大きく上がりました。
SNSの返信などでお客さんの求める記事をつけて送るととても喜ばれます。
それにお礼を言っていただくのも1UGCです。
お客さんの声がどれだけネット上にあるかを意識していて、お客さんの何気ないコメントに答えたり情報提供したりすることでお客さんはとても喜んでくださり、一つの声が3倍、4倍になります。
そうするとネット上の弊社の商品に関する情報量がものすごく増えていきます。
最も重要な指標の一つになっています。

▽今後、ヤッホーブルーイングさんはどこをめざしていかれますか?

私個人の考えですが、お客さんに価値ある体験をしたと思っていただくことが大事だと思っています。
ただ商品を飲んでおいしかっただけではない、より深い関係性です。
それにおいてはネットの果たす役割はとても大きいですし、お客さんと1to1でできることはまだまだあると思います。
ECに関して言うと、ありがたいことに流通で採用していただける機会は増えてきたのですが、それでも全ラインナップを置いて頂けるわけではありません。
その時にECには大きな役割がありますし、相乗効果も狙っていけます。
会社にとっても大事ですし、今までとは徐々に役割の変わりつつあるECをやりながら、ネットの力を使ってお客さんに楽しんでいただくというところを追求していくのが私たちEC系の担当の役割かと思っています。

このほかにも盛りだくさん、よなよなエールのブランディングについて公開しています!
ブランディングをご検討中の企業様のご参考になるかと思います!
それでは、ヤッホーブルーイング流『ブランディング』、ぜひお楽しみください!

~第164回 ゲスト~

望月 卓郎氏
株式会社ヤッホーブルーイング
コンシューマー部門 事業統括

人材ベンチャーの創業に携わったのち、2009年、成長前夜のヤッホーブルーイングに入社。代表の井手様よりECの責任者を引継ぐ。

楽天で10年連続SOY受賞のほか、多店舗展開、SNSへの取り組み、バックヤード改革を進め、現在のヤッホーブルーイングのEC事業の基盤をつくる。2018年よりコンシューマー向け事業全般の事業統括に就任。運営サイト「よなよなの里」は、2021年全国ネットショップグランプリを受賞。

◆ヤッホーのコンシューマー事業: CRM、 EC、オウンドメディア運営、イベント運営、お客様相談室

◆公式EC店: 自社本店、楽天市場店、Amazon店、Pay Payモール店、au Payマーケット店
◆公式SNS: Facebook、 Twitter、 Instagram、 LINE

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