なんてことだ!国内EC化率は15%が限度?伸ばすためのベストなシナリオとは?【EC・ネットショップ】【episode199】

マーケッター編

なんてことだ!国内EC化率は15%が限度?伸ばすためのベストなシナリオとは?【EC・ネットショップ】【episode199】

今回ゲスト、株式会社デジタルコマース総合研究所 代表取締役 本谷 知彦 氏は、EC業界のスタンダードな調査レポートとなっている経済産業省の電子商取引市場調査を7年連続で手掛けられ、2022年1月 ECに特化した日本初のシンクタンクとして株式会社デジタルコマース総合研究所を設立されました。

本谷氏に『国内ECのピークアウト攻略のカギ』についてお伺いしました!

▽これからのEC市場の伸びしろとは?

2030年問題は、EC業界への激励の意味を込めて、あえて取り上げているものがありますので、個人的にはEC市場にはもっと活性化してほしいという思いを強く抱いています。
その上で、EC市場の伸びしろをマクロ的な3つの観点、1つ目は『社会的な変化』、2つ目は『個人消費の変化』、3つ目は『EC化率の観点』があると思います。

▽1つ目の『社会的な変化』とは?

『社会的な変化』とは、EC事業者や小売事業者が頑張って、ということではなくて、社会の変化によって、それがEC市場にプラスに作用する、という意味合いのもので、その中身は2つあって、1つは人手不足です。
人手不足によって、リアルに店舗を運営することが厳しくなってきていて、今後もリアルにその動向は出てくると思います。
例えば試算で考えてみると、日本の小売市場150兆円にはEC市場の13兆円も含まれているので、EC市場を引くと137兆円、日本の小売拠点数が100万店舗あるとすると、1割減ると90万店舗になるので、そうすると137兆円の1割がECに回ってくるという理論的な計算が成り立ちます。
137兆円の1割の13兆円が乗っただけで、EC市場は倍になる、という発想があって、それはEC市場から見るとプラスだと思いますが、小売市場は簡単には伸びないので、全体ではプラマイゼロになります。
もう1つは世代シフトになります。リアル店舗で買うのか、ECで買うのかは、消費者目線でいうと行動変容になりますが、年代がシフトして、例えば可処分所得が増えると、元々ECで買っていた人たちが使うお金や、買う対象が増えてくるとEC市場としてはプラスに作用すると思います。

▽2つ目の『個人消費の変化』とは?

『個人消費の変化』は、生活スタイルの変化として、特に共働き率の上昇があって、現時点で68~78%が共働きをしていて、年々右肩上がりに上昇していることから、そうなるとECの活用度が上がるのではないかと思います。
食品のECは伸びしろが大きいと思っていて、食品は分母の市場規模がとても大きいため、現状は2兆数千億円の3%ですが、この食品のECが変わるととても変わると思います。食品に関しては、ヴィーガンなどのテーマ性のある食に変化してきているので、ECとの相性は良いと思っています。
ただ日本のEC人口は変わらない為、どのようにリピートを増やしてフリークエンシーを上げていくかというところがポイントになります。

▽3つ目の『EC化率の観点』とは?

『EC化率の観点』ということでは2つあって、1つは年代別EC化率です。
これは経産省に載せていないオリジナルの集計・推計で弾き出したもので、20~30代は20%ぐらい、40代までが10%くらいのEC化率、50代以降が4%ぐらいのEC化率になっていて、50代以降をどのように攻略するのかがキーポイントの1つになります。
もう1つが地域格差になりますが、人口が多い都道府県の方がEC化率は高くなっています。
地方にはリアル店舗がないから、ECで買う人が多いのではないかということもありますが、実際には人口が多い都道府県ほどEC化率は高くなっていて、恐らく首都圏の方が可処分所得は大きいので、その分の消費力があってECに流れている、ということがあると思います。
また、大都市の方が人口構成として若い方が多く住んでいるため、EC化率は必然的に高まります。
そしてこれは私の仮説になりますが、大都市の方が小売店実店舗や人の多さによる刺激や、SNSでの繋がりの人数が大都市の方が多いこともあって、そこからの刺激が消費を刺激していて、リアルでも買うけれど、ネットでも同じように買うという流れがEC化率を上げているのではないかと思います。
そうすると単純に地方を攻略すればよいのでは、とあるかもしれませんが、そんなに単純な話ではなく、あくまでも数字で見ると地方が伸びしろがある、ということなので、地方をどういう風に攻略するのかというのは、これからの日本の大きなテーマで、デジタルのチャレンジだと思っています。

▽オムニチャネルとOMOは?

2021年はEC化率8.78%ですが、日本は15%が限界だと思うので、そうすると日本ではオムニチャネルやOMOは必須になっています。
一方で、チャネルには情報チャネルという考え方もあるので、どこから情報を得るのか、リアルなのか、メディアなのか、デジタルなのか、ECかどうか問わず、デジタルから情報を得て購入に至って、デジタルがどのくらい個人消費に関与したのかという経済効果的なデジタル効果指数を算出したところ、44%でした。
年代別で20~30代は70%くらい、それ以降の年代はEC化率同様に年代が上がるにつれて落ちてきますが、情報チャネルはもうすぐ50%ぐらいになります。
デジタルは参考にするけれど、リアルで買うという方が44%対EC化率8.78%というギャップが、OMOやオムニチャネルが重要と思われる数字的根拠になっています。
リアルとECの接点を両方足したものを出せれば、日本のGDPもあがるようになるので、それがベストシナリオになると思います。
お客様に寄り添って、何ができるかを突き詰めて考えていくことが、もしかしたら2030年問題を覆せるのかもしれないと思います。

このほかにも盛りだくさん、『国内ECのピークアウト攻略のカギ』について公開しています。
それでは、本谷氏流『国内ECのピークアウト攻略のカギ』、ぜひお楽しみください。

~第199回 ゲスト~

本谷 知彦(もとたに ともひこ)氏
株式会社デジタルコマース総合研究所
代表取締役  ECアナリスト

1990年大和総研入社。システムエンジニア、ITの主任研究員、金融システム系コンサルタントを経て、2013年より国内外の産業調査・コンサルティング業務にシニアコンサルタントとして従事。
2017年担当部長兼チーフコンサルタントに就任。EC業界のスタンダードな調査レポートとなっている経済産業省の電子商取引市場調査を2014年から2020年にかけて7年連続で手掛ける。
2021年12月末に同社を退職し2022年1月 ECに特化した日本初のシンクタンクとして株式会社デジタルコマース総合研究所を設立。

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