ネットショップを運営するとき、商品の受注から配送までの仕組みを整える必要があるのは販売を営んでいる店舗様に共通していると思われます。
消費者が商品を注文し、家に届くまでには思った以上に多くのフローがあります。
受注処理、物流会社との連携、在庫管理などなど・・・。
今回はネットショップを開業する前に整えておく必要がある業務をまとめていますので、これからECに参入しようとする人や、EC業界のことを勉強する必要がある人にとって参考となれば幸いです。
目次
受注と配送
受注方法の選択は様々で、電話、メール、FAXなど様々な方法があり、当然ですが、それぞれ対応すべきことがあります。
例えば電話であればコールセンターを外注するのかを検討したり、FAXを使用するのであれば振込先口座の案内などのフォーマットも用意する必要があります。
多くのEC企業はASPカートやパッケージといったツールを使用しているので、管理画面で受注管理を行うことができるため比較的業務の効率化が見込めるでしょう。
次に物販の場合必須となるのが商品の配送方法です。
商品に対応した梱包方法も確認する必要があり、佐川急便やヤマト運輸など配送業者を選定する必要があります。
また事前に届け出が必要な商品もあるので注意してください。
特に航空便の場合は届け出が必要な場合が多いので、しっかり注意しましょう。
また配送業者との契約時期にも注意が必要です。
法人契約を行うのであれば都度現金を払って配送というわけにはいかないので、2週間〜1ヶ月ほど時間を見ておいたほうが得策です。
CRMを意識したフローを整える
次に確認をする必要があるのは決済方法です。
入金・カード決済・コンビニ払いなど様々な決済手段があるが、各種契約必須でありますが、いずれも余裕を持って情報収集を行いましょう。また代引きの場合は配送会社と別途で契約する必要があるので念頭に入れてください。
また仕入先との連携も重要になり、例えば仕入先から代引きで出荷がある場合、運送会社内でコードの紐づけ登録をしなければなりません。そうしないと在庫管理などが煩雑になります。
在庫管理という点では複数のモールに出店している場合、在庫をリンクさせておかないと、在庫切れでも注文が可能になってしまい、クレームの発生要因となりますので、注意しましょう。
また商品配送中、配送完了を知らせるメールシステムの構築も必須です。
商品購入完了、商品発送、追跡などメールと一口に言っても様々な用途があるため、目的に合ったテンプレートの作成が必要になります。
配送後のサンクスメールも消費者との関係構築といった点では欠かせないメールで、ECでは消費者と事業者は顔を合わせない分、CRMを醸成できるツールをうまく活用できればリピート顧客を増やすことにもつながります。
業務が忙しいのであれば発送代行の利用も検討に
このようにインターネットを介して商品を販売するためには、発送作業が必要不可欠です。
ネットショップの運営において利用できる発送方法には、さまざまな種類があり、自分で商品を梱包して業者に引き渡すのが基本ですが、発送業務がメインの仕事ではないため、本業に手が回らなくなるという本末転倒な事態に陥るのも珍しくありません。
そんなときは思い切って、アウトソーシングを利用する方法もあります。
アルバイトを雇って作業させたり、専門業者に委託したりするのもひとつの方法です。
商品の発送代行が対応できる範囲
ネットショップの発送代行サービスは、単に商品を発送するだけでなくさまざまな業務に対応しています。
- 入庫
- 流通加工
- 保管
- 在庫の管理
- ピッキング、梱包
- 発送
ただし、さまざまな発送代行サービスがあるため、実際に依頼できる業務内容は選ぶ業者によっても異なります。自社がどのような業務を依頼したいか明らかにしたうえで、それに対応できるサービスを選びましょう。
発送代行サービスを利用するメリット
コスト削減につながる
ネットショップに関する業務を外部に委託すれば、自社で作業するよりもコストを下げられます。
作業量が増えると人手が必要になるため人件費も多くなりますが、直接人を雇うよりも低コストで済む可能性が高いです。
物流の質が安定する
発送代行サービスを提供しているのは、いずれも物流に関するプロですので、物流の質を安定させられます。誤配送も少なくなり、商品をよりスムーズに届けられるようになるでしょう。
本来の業務に注力できる
発送業務の作業にリソースを割かなくて済み、ほかの業務に専念できます。
売上を向上させるための施策をじっくり考えられるようになり、さらなる業績アップも狙えるでしょう。
発送代行サービスを利用するデメリット
発送業務のノウハウを得られない
発送代行サービスに依頼すると発送業務をすべて外部に任せられる反面、ノウハウを蓄積できません。
自社で発送業務にも対応したいと考えている場合は、よく検討してください。
柔軟な対応が難しい
発送代行サービスによって、オペレーションはそれぞれ異なり、業者によっては、自社のネットショップでそれまで行ってきた対応ができなくなる可能性もあります。打ち合わせ時にしっかり確認してください。
顧客情報が流出するリスクがある
発送業務を外部に委託するためには、顧客情報も共有しなければなりません。
共有する際にミスがあれば、顧客情報が流出する原因になる恐れがあります。
顧客情報は細心の注意を払って扱いましょう。
まとめ
商品の受注から配送までのフローは以上です。
顧客との直接のやりとりにつながる点も多く、慎重な対応が求められます。
とくにECは顧客と直接顔を合わせる機会がほとんどないため、受注処理から常に接客をしている意識で望まないと顧客から信頼されるECサイトを運営することは難しいでしょう。
とはいえ発送業務に時間や人員のリソースがないときはアウトソーシングも検討にいれるのも一つです。
ぜひ自社にあった方法を試してみてください。