CRMを完全攻略!マーケティングの考え方を「株式会社ダイレクトマーケティングゼロ」へ独占インタビュー!【ECの未来 EP71】

CRM編 マーケッター編


あなたは訪問者の行動パターンを把握していますでしょうか?

今回ゲスト、株式会社ダイレクトマーケティングゼロ、代表取締役社長の田村氏は、
化粧品・健食等、600社以上のEC/通販会社のコンサルティングを成果保証で行う。
2017年度売上伸長率ランキングTOP3独占。 ANA国際ECHO賞4冠をはじめ、
国内外マーケティングアワード40部門受賞。
著書『ゼロからはじめる通販アカデミー』(ダイヤモンド社)。などご活躍させています。

田村氏に『CRM実践編』についてきいてみました!

▽ 『田村氏流のCRMとは』
CRMの考え方でよく思うのが駄菓子屋のおばちゃんみたいな感覚だと。
子供が何が好きかとか、この子、この時間になると来るはずなのに今日は
来ないなとか、顔をわかっていて、好きな物とか行動パターンがわかっている
感じです。
タイプに分けてあげる。頻度高く来て下さるお客様とか、細かく買っていく
お客様だったりとか、特定の商品をずっと買い続けたり、
一気にまとめ買いするタイプのお客様だったり、最初来てその後、来なくなっ
ちゃうお客様とか、タイプ分けして考えていくとお客様を覚えられる。
それぞれのお客様に特徴があり、属性による特徴もあると思っていて、
20代より40代の方がリピートしやすいとか、LTVが上がりやすいとか。
長い目で見た時にあまり最初の方にたくさん買ってもらいすぎるのはよくないとか
LTVが高いお客様と中ぐらい、低いお客様で違いが何なのかというのを
分解してとらえるようなことをやります。
それをゴールデンルートと言うんですがうちのお客さんとして一番LTVが上がる
ルートってどんなルートなの?ていうのを見つけることを一番最初にやらなければ
いけないです。
こちらのルートもあるのですが、そもそもお客様がどういう動きをしているか、
何かをアプローチする前にこういう動きをしているお客さんがロイヤリティが
上がって行くよねみたいなことを分析する感じです。
そしたら、きっとその人と同じような動きをすれば、そうではないお客様も
長いお付き合いをしてくれるのではないかという風に考えて、
そこに寄せていくみたいな動きをさせる感じです。

▽ 『シナリオは、予備群を成長させていくようなもの?』
個人的に好きな焼き肉屋に例えることがありまして、
そのお店では他のお客様には出さないものを出してくれます。
そういうことをされるとその店へのロイヤリティが上がりますよね。
それは、”感情的ロイヤリティ”といわれ、特別扱いされている人とか、
あとは覚えていてくれているとか、分かってくれているとか、そういう感覚を
お客様に持っていただくことが大事。
例えば、最初にうちの商品の中で何を買ってもらおうかなって思った時に
できればお客様に評判の良いものだったり、これ買ってくれたらうちの良さ
絶対わかる、リピート率が上がるみたいな商品があるとか。
百貨店コスメさんのケースでは、同じ商品をリピートしてくださるより、
”カテゴリークロス”、ベースメイクとポイントメイクとスキンケアで
カテゴリークロスのLTVの相関が高かった例もあります。
では、うちのお客様の中でどういうタイプのお客様が比較的良く来てくれるのか?
というのからシナリオを考えるヒントを見つけるのが大事です。

▽ 『しかし、素人の考えだと難しいですよね』
一番最初にやらなくてはいけないことは、2回目購入してくれるお客様としてくれ
ないお客様の違い。
使用スパンによっても変わると思いますが、半年以内に2回目購入してくださった
人だけを抜き出してきて、その人の1年間のLTVをその人数で割り、逆に2回目
購入してくれなかった人の1年間のLTVをその人数で割ると2回目購入の価値が
分かってくる。2回目購入してくれた人は平均2万円買ってくれていたよと。
逆に半年以内に2回目購入してくれなかった人は3千円くらいしか買ってくれない
となると、1万7千円差が出るので、半年以内の2回目の購入率を10%上げる
ことができたら、1700円掛けても良いという話になる。
このような感じで、2回目購入してくれるときに例えば2商品買ってくれている人と
1商品の人で今度は分類してみようとか。
特徴的な自社のお客様の動きで分類して、それぞれのグループのLTVを計測して
あげることが、最初にやらなければいけないことです。

▽ 『数値ではなく、お店側の主観で決めてしまうことが多いですよね』
LTVマップというのを作るのですが、100人お客様がいたら、分岐してツリー化して
いって、6か月以内にリピートしてくれる人が例えば30%いて、70%はしてくれません
というとき、その30%のうち3回目購入までに2商品以上買ってくれている人が〇%
いましたみたいな。
それぞれのLTVを全部書いていくとツリー図ができそれがLTVマップになります。
はじめて買ってくれたお客様からどういう動きをするか、お客様のそれぞれのLTVを
示した図になりとても重要なものになります。

▽ 『それをどう使うのかがシナリオになっていく?』
これぐらいお金をかけてでもこのお客様をこういう風に動かしたいということを
まずはわかることが大事だと思います。お金使えればお客様に何か色々
できるんだけどねみたいなことがあっても、どれくらい使って良いかが分からないから
できることでコストがかからない方法を考えがちですが、LTV差が分かるとかけて
良いコストが見えてきます。これが最初に分かっていると、サービスとかもできるし、
オフラインツールを使うことができます。ダイレクトメールみたいな手法もあると思い
ますが、ダイレクトメールはどちらかでいうと売上を上げるためにあるみたいな考え方
になります。お客様に動いてもらうためのダイレクトメールの役割です。
情報提供をすることでLTVを上げることに有効であるのならば十分にペイするとの
考えから、情報提供のためだけにダイレクトメールを打っている会社さんもいらっしゃ
います。
一回一回のコンバージョンに固執しない方が良いと思います。
このタイミングで買っていただかなくてもよい、お客様にとって役に立つ状態というのを
目指そうぜという感じで。
商品だけを売っているのではなくて、お客様に対して伝えていくメッセージ、情報、
サービスとかそういう経験も商品の一部だと考えることが大事です。

前編ここまで ———-

このほかにも盛りだくさん、CRMの考え方について公開しています!

ご検討中、または運用しているが上手く行っていない企業様は必見です!

それでは、田村氏流『顧客目線のCRM設計 』、ぜひお楽しみください!

「ECの未来」episode71 ポイント
お客様にとって役に立つ状態を目指す

~第71回 ゲスト~
田村 雅樹(タムラ マサキ)氏
株式会社ダイレクトマーケティングゼロ
代表取締役

1972 年生。早稲田大学法学部卒業後、ベネッセで10年のマーケティングキャリア、
大手通販化粧品会社で3年のB2C事業統括経験を経て、
EC/通販専門のコンサルティング会社「ダイレクトマーケティングゼロ」を設立。
ゴールデンルート理論を提唱し、化粧品・健食・アパレル等、600社以上のコンサルティングを成果保証で行う。
クライアントは2017年度売上伸長率ランキングTOP3を独占。
著書に『ゼロからはじめる通販アカデミー』(ダイヤモンド社)。講演・寄稿等多数。

~ECの未来 チャンネルMC~

柳田 敏正(ヤナギダ トシマサ)氏
株式会社柳田織物
代表取締役

1971年4月生まれ。
1994年法政大学卒業後、(株)バーニーズジャパン入社、横浜店にてメンズ全般の接客に従事。
1999年退社し(株)柳田織物に入社。
2002年オリジナルのシャツを販売する自社ECサイト「ozie」を開設し、BtoCへ進出。
2011年にOSMC(オンラインショップマスターズクラブ)最優秀実践者賞受賞。
2012年第4回エビス大賞 大賞受賞。
2013年4月代表取締役に就任。
2014年、六本木一丁目にショールームをオープン。
EC4店舗を運営。

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