CRMマーケティング|顧客の共感性を高めてLTVを上げる手法を「株式会社ダイレクトマーケティングゼロ」に独占インタビュー!【ECの未来 EP72】

CRM編 マーケッター編


あなたのビジネスは1回での利益回収モデルでしょうか?

それともお客様との関係を継続させるモデルでしょうか?

今回ゲスト、株式会社ダイレクトマーケティングゼロ、代表取締役社長の田村氏は、
化粧品・健食等、600社以上のEC/通販会社のコンサルティングを成果保証で行う。
2017年度売上伸長率ランキングTOP3独占。 ANA国際ECHO賞4冠をはじめ、
国内外マーケティングアワード40部門受賞。
著書『ゼロからはじめる通販アカデミー』(ダイヤモンド社)。などご活躍させています。

田村氏に『CRM実践編-後編』についてきいてみました!

▽ 『やはりお客様との共感性が大事になりますよね 』
色々なクライアントさんを見ているんですが、長くお客様と関係を続ける
覚悟があるか?
どれくらいのスパンでお客様との関係性を見ているかということだと思います。
”ワンタイム”だなと考えているなら、たとえば、キャバクラが良い例だと思うん
ですが、最初に行ったときにめっちゃドリンクをせがまれるとか、最終的に思っ
ていたセット料金と全然違う金額になったていたみたいな経験があるのでは
ないでしょうか。
結局それは、要は長く来てもらうというよりは、そのタイミング、”ワンタイム”で
どれだけ利益を上げられるかという考え方だと思います。
結果的にお客様とここから10年間、この店に通っていただきたいと思えば、
そんなに最初から無理を言わないですし、逆にこちら側がサービスしてあげる
ということもあると思います。”損して得を取れ”のような。
サービスを強くしてあげることによって気に入って頂いたり、その関係性がわかっ
たということによって、ずっと関係性が続いて最終的にはLTVが上がれば良いと
いう考え方です。ただLTVがちらつき過ぎるとあまり良い結果になりません。
好きなセリフで、オルビスの社長さんが言っていたんですけど、
『ロイヤルのお客様にはROIなんて気にしちゃダメ、まずはお客様と長く付き
合うためにはどういうことをしたら良いかというのを考えないと』
そうしなければ覚悟が生まれないと思います。
売るということが商品によってお客様に対してサービスとか情報とかでも繋がっ
ていった方が良いと思います。

▽ 『商品以外でもお役立ちに繋がっていくことが共感性が高まるということですね』
ベネッセ出身で良かったなと思うことは、お客様が子供達なので、子供達に
押し付けてやろう、売り上げてやろうみたいな考え方は一切ないわけです。
日本の未来のためにも課題解決して欲しいと思っていました。
売ることというよりは、お客様の悩みだったり、ニーズを充足してあげて、生活を
豊かにしていくことがゴールだと考えられたのが、今のコンサルティングをしていく
中でも活きています。

▽ 『無駄打ちすることも長くお付き合いするには必要ということですね』
LTVを決める中で、継続相関因子というものがあり、
例えば、お客様が自分達のことをどう思っているとLTVが上がるか計測できます。
2年以上、うちのお客様でいてくれる人と1年目で離脱してしまうお客様で
自分たちのブランドについて、どう思っているかっていう質問をしていくんです。
そうすると違いが出来てくるんですね。誠実であるとか、サービスが良いとか。
そういう色んなイメージによって、こういうイメージを持っている人は、
比較的続けてくれやすいみたいな項目が出て来るので、
それに合わせて自分たちがそういうところをアピールしていくみたいなことが、
実際に行われているマーケティング手法です。
お客様が、だからこの商品を続けているんですよという項目が分かっている方が
伝え甲斐がありますよね。

▽ 『今は経済的なメリットがあることが基本になってしまっていますよね』
新規のオファーによって当然LTVが変わるわけですよね。
例えば、同じ商品をある会社さんが初回980円で売った場合と1,800円で売った場合、
980円で買ってくださった方はCPAは低いわけです。
しかし、LTVとCPAの関係性でみたら初回1,800円で売った方が良かったわけです。
これはなぜというと2回目以降2,800円になるんですね。
やはり980円で買ったものを次回2,800円だって言われたら、普通に考えたら
980円じゃないのこれ?って誰だって考えると思います。
結局、商品価値を下げるということになってしまいます。
自らキャンペーンを連発するとか、50%、70%オフするというのは、
自分たちがこのくらいの商品価値なんですよと言っているものなんです。
なので、逆にオススメしたいのは、最初に商品をお届けするときに商品を”鎮座”する
ことです。商品を開けたときに、どういう感じで商品が”鎮座”しているか?
商品をどれくらいお店が大事にしているかの表れだと思うんです。
大事にしているかというのは、その商品が発送時に箱に固定されているか、
例えば、周りにホワイトスペースがあるかなど。
iPhoneは箱を開けるときに「スーっ」と開くような、あれを意識して欲しいと思います。
そういう姿勢がきっと商品自体もそうなんだろうと購入者に思われます。

覚悟のある会社様は、例えば、新規が崩れたときでも、長いこと時間をかけて積み
上げていったので関係は長いこと保たれます。
2年目、3年目以降のLTVの差というのは、楽して稼いだ会社様と地味に長く積み上げ
ていった会社様では崩れ方が全然違います。
普段はあまりお客様と直接お会いする機会がない会社様も多いので、普段からお客様
のことを考えて行動している会社は強いです。

このほかにも盛りだくさん、CRMの考え方について公開しています!

ご検討中、または運用しているが上手く行っていない企業様は必見です!

それでは、田村氏流『 覚悟がつくるお客様との長期的な関係』、ぜひお楽しみください!

「ECの未来」episode72 ポイント
ライフタイムバリューを長くする覚悟を持つ

~第72回 ゲスト~
田村 雅樹(タムラ マサキ)氏
株式会社ダイレクトマーケティングゼロ
代表取締役

1972 年生。早稲田大学法学部卒業後、ベネッセで10年のマーケティングキャリア、
大手通販化粧品会社で3年のB2C事業統括経験を経て、
EC/通販専門のコンサルティング会社「ダイレクトマーケティングゼロ」を設立。
ゴールデンルート理論を提唱し、化粧品・健食・アパレル等、600社以上のコンサルティングを成果保証で行う。
クライアントは2017年度売上伸長率ランキングTOP3を独占。
著書に『ゼロからはじめる通販アカデミー』(ダイヤモンド社)。講演・寄稿等多数。

~ECの未来 チャンネルMC~

柳田 敏正(ヤナギダ トシマサ)氏
株式会社柳田織物
代表取締役

1971年4月生まれ。
1994年法政大学卒業後、(株)バーニーズジャパン入社、横浜店にてメンズ全般の接客に従事。
1999年退社し(株)柳田織物に入社。
2002年オリジナルのシャツを販売する自社ECサイト「ozie」を開設し、BtoCへ進出。
2011年にOSMC(オンラインショップマスターズクラブ)最優秀実践者賞受賞。
2012年第4回エビス大賞 大賞受賞。
2013年4月代表取締役に就任。
2014年、六本木一丁目にショールームをオープン。
EC4店舗を運営。

EC運営に役立つ資料が満載!

 

EC運営に役立つセミナーを毎月開催中!

 

当社のEC運営代行サービスについて

関連記事