今回ゲスト、株式会社HACHI 長谷 和俊 氏は、動物病院経営や外資系製薬、IT起業などを経験。2020年に株式会社HACHIを設立し、動物病院専用の免疫ケア「アニミューン®」を全国3,000院以上に展開されていらっしゃいます。
長谷氏に『B2B2C戦略』についてお話をお伺いしました!
▽ペットサプリのB2B2C戦略とは?動物病院×ECで実現した独自の販売モデル
当社はペット向けのプレミアムサプリメントを販売していますが、一般的なECとは異なり、動物病院で紹介された方だけがオンラインで購入できる仕組みを採用しています。もともと私は動画制作会社や広告代理店を経営し、人向けの健康食品をECで代理で販売する仕事を請け負っていました。その中で「本当に良いものを世の中に広めたい」という思いが強くなり、自分自身が知見を持つペット領域で事業を立ち上げようと考えました。ちょうどその頃、人向けで十分なエビデンスを持つ機能性素材と出会い、「これはペットにも役立つのではないか」と考えたことが現在の事業のきっかけです。ただ、後発ブランドがインターネット広告だけで勝負するのは非常に厳しいと感じていました。広告費は高騰していますし、ペット向けサプリメントも薬機法の影響で商品の特徴を十分に伝えられません。同じような成分訴求になってしまえば、価格競争に巻き込まれてしまいます。そこで着目したのが、製薬メーカー時代に営業として全国の動物病院を回っていた経験でした。まずは獣医師に実際に商品を試していただき、「これは実感がある」と評価をいただいた上で製品化しました。インターネットでは伝えられない商品の価値も、診察室では獣医師がエビデンスをもとに患者さんへ説明できます。広告ではなく診療の一環として説明できるため、商品の科学的根拠をきちんと伝えられました。
▽動物病院からEC定期購入につなげるLTV向上の仕組みとは?
私たちのモデルでは、最初の接点は動物病院です。診察の中で獣医師が商品を紹介し、継続利用はECサイトの定期購入へ移行していただきます。病院だけで販売すると、来院時しか購入機会がありません。しかし、ECで定期購入していただくことで継続率が高まり、LTV(顧客生涯価値)の向上につながります。一方で、最初の信頼形成は獣医師が担うため、一般的なEC広告では得られない安心感があります。病院によっては院内在庫を持ち、最初の1本だけ販売するケースもありますし、「オンラインだけで十分」という病院では案内用のチラシを渡していただく形を採用しています。お客様にとっても、獣医師から紹介された商品だからこそ安心して購入できるというメリットがあります。また、獣医師自身が人向けの同じ原料を摂取しているケースもあり、実際の体感をもとに紹介していただけることも、このモデルの強みです。
▽B2B2Cマーケティング成功事例。3,000の動物病院に導入された成長戦略とは?
最も重要なのは、商品そのものに十分な価値があることです。どれだけ販売モデルを工夫しても、実際に使った獣医師が納得できる品質でなければ紹介は広がりません。私たちはまず商品力を磨き、その価値を理解してくださる獣医師との信頼関係を築いてきました。その結果、現在では全国約1万2,000院ある動物病院のうち、約3,000院で商品を取り扱っていただいています。B2B2Cというと単に販売チャネルが一つ増えただけのように見えますが、本質は「信頼できる専門家を介して商品の価値を正しく伝えること」にあります。広告だけでは伝えきれない商品の価値を、診療という場で理解していただき、その後はECで継続的に購入していただくという仕組みこそが、私たちの成長を支えているモデルだと考えています。
~第359回 ゲスト~
長谷 和俊 氏
株式会社HACHI
代表取締役社長
「動物医療を進化させ、ペットとの愛おしい時間を最大化させる。」
獣医師の家系に生まれ、動物病院経営や外資系製薬での営業、IT起業など多彩な経歴を持つ。現場を知り尽くした男が2020年に立ち上げたのが株式会社HACHI。動物病院専用の免疫ケア「アニミューン®」は、確かな科学的根拠と独自の戦略を武器に、発売からわずか数年で全国3000院以上に導入される異例のスピード成長を実現。2022年には「日本中小企業大賞 優秀賞」も受賞。「10年で業界を進化させる」という目標を掲げ、成熟したペット産業に新たな価値を生み出す挑戦は、まだ始まったばかり。ペットと人をともに健やかな世界へ。
EC運営に役立つ資料が満載!
EC運営に役立つセミナーを毎月開催中!
当社のEC運営代行サービスについて

