今回ゲスト、株式会社エニキャリ 小嵜 秀信 氏は、日本初のEコマース学術研究機関である東海大学総合社会科学研究所Eコマースユニットの客員教授として研究・教育に従事され、システムおよびシェアリング配送プラットフォームの2事業を中心に、日本のラストワンマイル配送を牽引されていらっしゃいます。
小嵜氏に『物流』についてお話をお伺いしました!
▽増えていく共同配送
先回お話しした政府も推奨しているアマゾン型のモデルというところは、お伝えしたとおり、数百億の投資ができる会社以外は難しいです。しかしそれ以外のパターン、共同配送という形で、1社では無理だけれど2社、3社寄ることで実現しようという流れがあります。食品メーカーが食料品のその材料費も上がり物流費も上がって、全部載せられないとなった時に、各社集まってここに決まった時間に持ってくれば、集めたものをみんなで運ぶ、1つの業者が運ぶ、とすればコストが下がります。しかし現実はまだそこまで進んでいないです。その理由は、中小企業ではそもそも商流として卸を介しているので、卸売業者が実は共同配送を代替しているというのが現実です。食品のBtoBの共同配送は、大手のチェーンストアさんが共同配送を旗振るパターンがあります。将来配送伝票のコード共通化されたら、共同配送できると思います。今我々も、関東は新木場の方に、関西の方は門真に大きな仕分け倉庫を持って、いろいろな企業様のBtoCの荷物を、関東、関西の中心部の荷物を一回集約して方面別仕分け、そこから軽貨物車両で配達をするというところはやっています。
▽エニキャリのデリバリー網の発展
都市部のデリバリーに関しては、市場自体の成長は落ち着き、同時に中身が少しずつ変化してきています。ウォルトの日本市場撤退という大きなニュースもありましたが、自社サイトの自社デリバリーがすごく伸びています。我々エニキャリがお手伝いしているマクドナルドのマックデリバリー、これはもう全国で我々の基幹システムを使っています。松屋もくら寿司も、セブンイレブンの7NOWも一部我々の仕組みで動いています。さまざまな配送事業者と連携しシステムで振り分けをしています。ラストマイルのドライバーが足りないというのは、8時間空いているドライバーが足りないだけであって、1~2時間余っているドライバーというのは、実は町中にたくさんいるわけです。ただ、それをどこで誰がどれだけの時間余っているかがわからないから、使い道がないだけなのです。そのデータを一カ所に集めてクラウドに載せておいて、その地域のお店が自由に使えるようにしている。その仕組みを恐らく唯一持っているのが当社です。自社デリバリーは今すごく伸びているのです。空いているリソース=配達員は、たとえばそれがウーバーであっても、新聞配達員でもネットスーパーで配送する人も「配達できる」と登録しておけば、リソースとして利用できます。その便利なリソースを可視化してみんなでシェアリングをする、それによってもっともっと便利な社会に近づくというのがエニキャリという会社の目的です。現状、リソースが足りないので、政府は効率化を目指していて、システムについて我々もやっているし、他社もやっていますがそれでも足りない。それで外国人を入れようということで、今の技能実習生で外国人ドライバーを入れています。今後どんどん外国人ドライバーも増えていきますが、今配達員の余りリソースを可視化してみんなで使おうというシェアリングで解決できると思っています。例えば、宅配の荷物をある一カ所に受け取りではなく、一か所に例えば10個、20個まとまっていれば、空いている時間のドライバーが自分の空いたときに10個、20個を近隣に配るということもできるわけですし、それを人の手を介せずいかにシステムで自動化できるか、最適なマッチングができるかというところが、システム屋としての腕の見せ所だと考えています。
▽リアル店舗×配送インフラ
リアル店舗では今、準備中の案件でいくと、ドラッグストアが多いです。エンドユーザーにお薬を持っていくだけでなく、お店間の在庫移動に我々のデリバリーを使ってやっていただいているケースもかなり多いです。今までは薬剤師が走っていたのですが、我々のインフラであれば、ボタンを押していただいて、早ければ一秒、2、3分ぐらいでドライバーを向かわせることができます。そのため中核の店舗を広めにストックを取ってもらうといったように在庫の置き方が変わってきます。店舗を持っていらっしゃる方は、ECの部分でも店舗からの配送でも、我々の持っているサービスシステムをフルで使っていただけると思います。ぜひご相談ください。
~第350回 ゲスト~
小嵜 秀信 氏
株式会社エニキャリ
代表取締役
Eコマース黎明期より大手企業のECサイト・通販運営に従事し、EC事業子会社代表を務める。その後、ECシステム会社、中国上海での小売チェーンストア事業およびEコマース事業の代表を歴任。
現在は、日本初のEコマース学術研究機関である東海大学総合社会科学研究所Eコマースユニットの客員教授として研究・教育に従事しながら、ラストマイルDX事業を行う株式会社エニキャリの代表も務め、システムおよびシェアリング配送プラットフォームの2事業を中心に、日本のラストワンマイル配送を牽引する。
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