今回ゲスト、株式会社LeanGo 平井 翔吏 氏は、新卒でリクルートに入社し、ゼクシィのUXデザインを担当。250件超の改善施策でCVR140%向上を実現。現在はCVR改善ツール「Dejam」のプロダクトオーナーとして独自メソッドを展開し、「ダイレクトアジェンダ」で2度の優勝を果たすなど、LPO・CVR改善の第一人者としてご活躍されています。
平井氏に『コンバージョンレート』についてお話をお伺いしました!!
▽EC支援には広告運用やSEOなどさまざまな領域がありますが、なぜCVR改善に特化したのでしょうか。
ECは「アクセス数×転換率、流入×コンバージョンレート(CVR)」が新規の売上になります。すると、自ずとこの3つの指標にフォーカスされ過ぎてしまうと感じます。近年は広告費が高騰し、CPAが悪化しているため、流入を増やすだけでは利益が出にくい時代になっています。そこで重要になるのがCVR改善です。ただし、多くの企業は「何から改善すればいいのか」が分からず、LPやECサイトを何となく作ってしまい、広告費を無駄にしているケースも少なくありません。私は、新卒でリクルートのUXデザイナーとしてキャリアをスタートしました。そこで感じたのは、「UXとはボタンの色を変えることではなく、ユーザーが本来取りたい行動を自然に取れる状態をつくること」という考え方でした。その経験から、最初はデザインをする会社、と伝えていましたが、「CVR改善とはデザインの話ではなく、ユーザー体験そのものを設計すること」と考え、この領域に特化した事業を展開しています。ECサイトとリアル店舗を持つ企業では、部署ごとに分断されているケースが多く見られます。しかし、お客様にとっては店舗もECも同じブランドです。店舗で商品を見てECで購入したり、ECで情報収集して店舗へ足を運んだりと、購買行動はシームレスになっています。そのため、本当にCVRを高めるにはページ改善だけではなく、部署間の連携や会社全体の考え方まで見直す必要があります。顧客体験を軸に組織全体が動ける企業ほど、ブランドへの信頼が高まり、結果としてコンバージョン率も向上していくのです。CVRを高めるためには、単にボタンの色やレイアウトを変えるだけでは不十分です。マーケットインの考え方でユーザーのニーズを満たすことは重要ですが、それだけでは価格競争になってしまいます。一方で、自社の想いやブランドだけを押し出しても、お客様には伝わりません。大切なのは、「ユーザーが求める体験」「ブランドとして伝えたい価値」「商品の魅力」の3つをバランスよく設計することです。弊社の「社会の心地をよくする」という考え方も、その延長線上にあります。サイトやLPを見る際も、「もっと使いやすくできる」「もっと伝わる方法がある」と、お客様視点で改善を続けています。
▽競合商品と差別化するためにどうしているのでしょうか?
競合との差別化で重要になるのは、「ブランドの価値」「自社だけが持つユーザーデータ」の2つです。まず最初にやるべきなのはブランド作りで、スペックを伝えて安さをアピールするのではなく、「このブランドを買わせたい」という空気感を作るのが大切です。そして、競合からUIやデザインは真似されても、ブランドや蓄積されたデータは簡単には真似できません。だからこそ、スペックや価格競争ではなく、「このブランドだから選びたい」と思ってもらえる状態をつくることが、長期的な成果につながります。
▽コンバージョンレート改善は「ページ改善」だけではないのですか?
広告やインフルエンサー施策を活用すれば、一時的に売上を伸ばすことはできます。しかし、その施策だけを繰り返しても長続きはしません。CVR改善はWeb制作やLP改善だけの仕事ではありません。企業理念やパーパスが社内に浸透し、スタッフ全員がお客様視点で行動できて初めて、その価値がお客様にも伝わります。そのため、現在はページ改善だけでなく、ブランド設計や経営視点を含めたコンサルティングの依頼も増えています。
コンバージョンレートを上げるとは、ページの数字を改善することではなく、「企業全体でより良い顧客体験をつくること」です。その積み重ねが、持続的な売上向上につながると考えています。
~第355回 ゲスト~
平井 翔吏 氏
株式会社LeanGo
代表取締役CEO
株式会社リクルートホールディングスに新卒入社、ゼクシィのUXデザインを担当。
累計250件以上の施策を実施しCVR改善を140%達成。
タグ検索の開発やゼクシィ花嫁割のリブランディングなどのプロジェクトオーナーとして事業を推進した。
株式会社LeanGoを設立。CVR改善ツールDejamのプロダクトオーナー。
運用型LPOやセグメントCVRなど独自のメソッドを構築、PDCAハンドスピナーをはじめとするプロモーションも実施している。
日本最高峰のダイレクトマーケティングカンファレンス「ダイレクトアジェンダ」のAgenda awardにて二度の優勝。
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