今回ゲスト、NE株式会社 三原 信基 氏は、自社EC(旧Strapya)現場を経て、「ネクストエンジン」の成長を営業・マーケ・サポートで牽引され、現在はデータ基盤刷新とEC事業者のデータ活用支援をなさっています。
三原氏に『ネクストエンジンのデータ分析』についてお話をお伺いしました!
▽2025年にはどのような変化があったのでしょうか。
2025年の大きな変化として感じているのは、消費活動の“通年化”です。これまで季節ごとに小さなピークがあった需要が、年間を通して高い水準で推移するようになってきています。特に「推し活」に関連する消費は顕著で、2024年から2025年にかけては体感でも倍以上に伸びているのではないかというレベル感です。キャラクターやアイドル、コンテンツに紐づく消費が大きく跳ねるケースも増えており、コロナ以降にその傾向がより顕在化したと見ています。
背景には、SNSのアルゴリズムの影響も大きいと考えています。個々人の興味関心に最適化された情報が継続的に届けられることで、関心がより深く、鋭くなっていくので、結果として「この人を応援したい」「このコンテンツにお金を使いたい」という感情が強まり、消費に直結していると捉えています。また、コロナ禍で抑制されていたリアル体験への欲求が解放されたことも大きな要因です。ライブやイベントに対する熱量の高まりや、「その場に行くこと自体」に価値を感じる動きは、データだけでなく現場感覚としても強く感じられます。例えば、イベント会場に足を運び写真を撮ること自体が“推しへの貢献”として成立しているケースもあり、体験価値の在り方が変化していると言えます。
▽ファンを増やすための情報発信の手法について教えてください。
こうした流れを踏まえると、今後のECにおいては「何を売るか」だけでなく、「誰から買うか」「どの店だから買うか」という関係性がますます重要になります。単に良い商品を並べるだけでなく、店舗やスタッフ自身が情報発信を行い、ファンになってもらうことが求められています。ライブコマースやSNS発信といった手法は、その関係性を築くための手段の一つであり、あくまで本質は“お客様とのつながり”にあります。
一方で、こうした取り組みに正解はありません。店舗ごとに強みや顧客との関係性が異なるため、「これをやれば成功する」という単純な話ではなく、自分たちの強みをどう表現し、どう伝えていくかを試行錯誤していく必要があります。
▽データやテクニックでは賄えない価値の創出について教えてください。
さらに、今後はAIの進化も大きな前提になります。データ分析やテクニカルな施策はAIが代替できる領域が増えていく中で、人にしかできない価値、つまり感情を動かすコミュニケーションや共感の創出がより重要になります。ファンを生み出す力や、人の心を動かす表現は、AIには置き換えにくい領域です。
その意味では、中小企業や小さな店舗にも大きなチャンスがあります。大企業のように大規模な広告投資ができなくても、個人やスタッフが前に出て発信することで、独自の魅力を伝え、ファンを獲得していくことが可能です。
NE株式会社としては、こうしたデータ分析を通じて得られた知見を、より多くのEC事業者に還元していくことが重要な役割だと考えています。AIの活用も含めて、売上や利益の向上につながる形で価値を提供しつつ、データだけでは見えない現場の視点や感覚も取り入れながら、より実践的な支援につなげていきたいと考えています。
~第344回 ゲスト~
三原 信基(みはら のぶき) 氏
NE株式会社
執行役員CDO
自社EC(旧Strapya)の現場担当の後「ネクストエンジン」の成長期を営業・マーケ・サポートなどの立場から牽引。その後は外資企業にてコンサルとして大手企業のデジタルマーケティング改善に従事。
2021年にHameeへ復帰し、国内3例目のスピンオフIPOにも貢献。現在はネクストエンジンのデータ基盤刷新に加え、EC事業者の「データ活用支援」に注力。「現場の苦労」と「データの戦略的活用」の両面を理解する立場から様々な支援を提供。
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