今回は「ダイエット・健康」ジャンルについてお話していこうと思います。
1.はじめに
化粧品、健康食品、食品、日用品などの消耗品は、単品通販の相性が良いジャンルです。
まずは、単品通販について簡単に説明したいと思います。
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通販のタイプとして、大きく分けると「総合通販」と「単品通販」という分類があります。
広く商品の種類を充実させ販売するのが「総合通販」
総合通販の特長は、豊富な品揃えと低価格、そして物流力によりコストを下げ利益を得ていきます。
それに対して、ひとつの商品やひとつのカテゴリーに絞ってコミュニケーションとリピート性を重視するのが「単品通販(単品リピート通販)」です。
単品リピート通販で最も重要なことは。
定期購入をしてくれる優良顧客の育成と接客サービスです。
そのために顧客に直接アプローチするダイレクトマーケティングを駆使し、できるだけ長く店舗の利用を続けていただけるような戦略を行います。
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健康食品や化粧品は毎日利用するものであり、ダイエット関連商品は持続して使うことで健康や美容に影響が出るものです。
そのため、「ダイエット・健康」ジャンルにおいて、単品リピート通販の戦略を理解することが重要になります。
今回のコラムでは、
「ダイエット・健康」ジャンルの現状を把握し、人気商材や流行りについてもふれていきながら、単品リピート通販の戦略についてお話ししていきたいと思います。
2.基本情報!「ダイエット・健康」ジャンル全体の数値情報
はじめに、弊社が毎年分析しております2016年楽天市場ジャンル別市場動向資料を元に、「ダイエット・健康」ジャンルの商品数や月商を図にまとめました。
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この資料は、楽天市場の大カテゴリー全34ジャンルを
独自にウェイトの大きい13カテゴリーにまとめ、
ジャンル別の店舗数推移、レビュー数、レビュー評価、
アイテム数、トップ10入れ替わり率、トップ1割シェア率を数値化した、
サヴァリ株式会社独自の考察資料です。
2016年 楽天市場ジャンル別市場動向資料のダウンロードはこちらから!
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現在、楽天「ダイエット・健康」ジャンルに出店している店舗数は約1,700店舗。
中ジャンルは現在8つに分かれております。
ダイエット/健康食品/リラックス・マッサージ用品には、
総合通販を手掛ける店舗や幅広く展開している店舗の出店が多く見受けられるため、
その他の中ジャンルと比較すると平均商品数が多くなっています。
そのことを念頭に置いて考えてみると、
「ダイエット・健康」ジャンルは比較的商品数が少ない店舗が多い傾向にあると
考えて良いでしょう。
平均月商については月商100万円代の店舗が多いことがわかります。
3. 「ダイエット・健康」ジャンルについての概要
以前「コスメ・健康系」ジャンルのコラムを記載した際に、
ある観点から店舗の戦略を考えることが必要であるというお話しをさせていただきました。
そちらの内容が、下記の2つの視点から店舗について
把握することが必要だという内容です。
① 商品ジャンル:オリジナルorブランド
② 商品販売形態:単品orロングテール
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コラム「コスメ・健康系」ジャンルについてはこちらから♪
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コラム「コスメ・健康系」では、健康食品と化粧品は傾向が似ているため、
ジャンル全体についてご紹介しておりますので宜しければご一読ください。
4.気を付けて!注意しないと違反してしまう薬事法
今回は「ダイエット・健康」ジャンルについて記載していきますが、
このジャンルに含まれてくる医薬部外品や健康食品、ダイエット食品において
薬事法による制限が存在するので注意が必要です。
楽天の場合になりますが、
楽天が店舗へ順守するよう命じている『医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、
健康食品等の薬機法関連商材を取扱いの店舗を対象としたガイドライン』
というものが存在します。
ここから記載するのは一例ですので、
実際には楽天のHPより詳細をご覧ください。
■必ず記載しなければいけない事項
広告文責(社名・連絡先電話番号)
メーカー名、又は販売業者名(輸入品の場合はメーカー名、輸入者名ともに記載)
日本製か海外製(アメリカ製等)か
■記載してはいけない文言
一般人が医薬品と誤解するような方法で健康食品の広告・販売を行うと、
無承認無許可医薬品の広告・販売として薬機法違反になります。
例えば、健康食品の広告で「○○に効く」等の効果効能を標榜することもこれに該当します。
具体的には、病名を上げて「治す」「よくなる」「改善する」「予防する」など、
効果効能をうたうと医薬品的な効果効能であるとみなされます。
他にも、身体の組織や機能の増強をうたうことなど、
「老化防止・活性酸素除去・血液サラサラ・脂肪燃焼・バストアップ・デトックス(解毒)」
上記のような文言の使用は禁止されています。
薬事法は素人では扱いきれないデリケートな部分になるため、
薬事法対象の商品を扱う店舗は一度専門の方にチェックしていただくことをお勧めします。
また、購入者も上記のような規定があることを知り、
過剰に効果をうたっている店舗に流されず、しっかり見極めて購入することも必要です。
5.今流行りのトレンドジャンル・人気商品について
まずは現在のトレンドについてご説明します。
5-1.ダイエット
■ファスティング系商品(ファスティングダイエット)/酵素ドリンク
数年前までは酵素という言葉に馴染みが無い方が多かったように思いますが、
今では定番化している商品ジャンルです。
・添加物や酵素数などの「品質の良さ」
・購入のしやすさや続けやすさの「価格の安さ」
・美味しさや飲みやすさの「味の良さ」
ダイエットジャンルで飲食物を出品する際には上記について気をつけなければいけません。
特に内容量については、
項目を見て購入する人が多いため、
必ず内容量を記載することがとても重要です。
■糖質0・糖質制限系商品(ローカーボダイエット)
こちらもダイエットジャンルでは多くの商品が取り扱われています。
糖質制限は、もともと糖尿病の食事療法として取り入れられたものですが、
メタボリックシンドロームや糖尿病の方に限らず、
無理をせずに糖質制限を行うことが出来るため幅広い年代層から人気があります。
いつも食べている主食や間食を糖質制限商品に代替するという考えより、
通販では糖質制限系商品が多く出品されています。
5-2.サプリメント
■便秘・生活習慣改善系のサプリ
サプリは必要な成分を中心に摂取できるため人気があり、
商品も様々な種類のものが存在します。
「便秘の時に効く」「ニキビに効く」という文言を見て購入者は商品を選びます。
その中でもやはり大切なことはどんな成分が入っているかを丁寧に記載すること。
便秘にも様々な症状があり、それによってどういう成分が利くのか変わります。
例えば、乳酸菌・オリゴ糖系サプリ、食物繊維系サプリ、酵素・水素系サプリなど、
便秘に効くサプリといっても系統はバラバラ。
より詳しく成分を記載し、
症状に合わせて商品を用意していればお店の商品を選んでもらえる確率が上がります。
6.単品リピート通販の戦略について
化粧品の場合、商品の種類を多く取り揃えているため、
「洗顔料を購入した顧客には化粧水を勧める」といったように、
同じラインナップの商品で揃えてもらえるように促していくのが、
通販化粧品会社の戦略として一般的です。
ダイエット・健康ジャンルの商品では、ロングテールで商品を揃えていく手法より、
1つの商品を買い続ける「単品購入」が主流となる場合が多いです。
「単品購入」の場合の戦略としては、
継続的に購入していてロイヤルティが高い顧客(定期顧客)に、
他の商品を薦めていくクロスセルがあります。
お試し商品(商品A)を購入してから定期購入を申し込むまでは、
ステップメールで商品Aをくり返しアピール
⇒定期購入の申し込み後には、別のステップメールが届くようになり、
今度は商品Bについて解説しています。
お試し商品→定期引き上げ→クロスセルという流れで、
階段をのぼってもらおうという戦略を一貫してとっていくことが必要でしょう。
定期購入後のクロスセルは、
商品の良さを既に実感して店舗を信頼している顧客が多いため、
新たな商品の購入を前向きに検討してくれることが多いでしょう。
このようにリピート顧客へのクロスセルが成功すれば、
LTV(Life Time Value)を高められます。
このように顧客満足度やLTVを最大化することができる戦略を「CRM」といいます。
新規の顧客獲得のため広告費が高騰する中で、
獲得した新規顧客をリピーターとして購入し続けてもらえるように取り組むことで、
利益を上げることができます。
CRM戦略は、リピーターに繋げるための戦略。
リピ―ターを増やすためにはどうすればよいのかが重要になりますが、
取り組むべき主に内容は3つです。
購買データより顧客分析を実施
⇒購入商品、頻度、最後の購入がいつか等の情報を元にセグメント分けを行う
分析結果から判断し、より良い施策を実施
⇒セグメント毎にメール/DM/アウトバウンド/SMSといったアプローチを行う
施策の効果検証を行い、改善を実施
⇒開封率などのKPIから次のアクションを検討する
この3点をPCDAとして運用していく仕組みを作ることがカギとなります。
ただ、とても時間がかかる作業であるため、
データ集計の自動化やツールの導入を検討し自動化していくことが必要でしょう。
また、対応するスタッフ全員が顧客満足度・LTVを伸ばしていくという認識の共有もしっかりと行わなければなりません。
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その他の戦略としては、
新規の顧客獲得のため広告戦略
テレビ用の番組を制作しテレビ で紹介する
このように新規顧客獲得のための戦略があります。
また、商品開発の部分のところに着眼すると、
自社オリジナル商品のコンセプトを明確にする
ダイエット商品・サプリの場合は内容成分を明記し、他商品との差別化
売れなかった場合、売り方ではなく成分や商品のコンセプトを見直しする
といった部分が挙げられます。
7.まとめ
「ダイエット・健康」ジャンルにおいては、
どうやったら継続して商品を使用してもらえるかを考えながら、
新規顧客の獲得はもちろん、それ以上に顧客満足度を高めていけるような
対応や仕組みを店舗内で作っていくことが重要であると言えるでしょう。