ECサイト運営を始めたはいいもの運用はどうしたらいいのかなど、ECサイトを運営する上で様々なお悩みをお持ちの方は多いと思われます。
現在はサイト運営業務やアウトソーシングできる業務が増えていますので、今回はアウトソーシングするメリット・デメリットも合わせて、ご紹介したいと思います。
ECサイト運営アウトソーシングとは
ECサイト運営のアウトソーシングとは、自社の取り扱う商品を販売するためのECサイト運営の一部、もしくは運営業務すべてを専門の代行業者に委託することです。
アウトソーシングできる業務内容は次項でまとめますが、EC運営代行業者によってサポート内容や料金が異なり、予算や社内状況に応じて委託する範囲を検討する必要があります。
ECサイト開設方法の選定
ECサイトの開設方法は大きく分けて2つあります。
・ Amazonや楽天市場、Yahoo！ショッピングなどのECモールに出店する方。
・ 自社独自のドメインで開設する方。
前者のECモールは元々の利用者も多く、SEO対策やコンテンツやコラムの作りこみが不十分でもある程度の集客が見込めますが、後者自社サイトの場合はモールのように利用料やさまざまな規定はない分、自社サイトへのアクセスを伸ばすために自前で行う努力が必要になります。
ECサイト制作
ECサイト制作は、管理がしやすいシステム構築、見やすく魅力あるデザインにすることが重要で、実際の商品ページを作る際、写真の出来で商品の印象が大きく変化します。
そのため商品写真の撮影など細部には気を配りましょう。
商品企画
商品企画はトレンドや季節などを考慮し企画・検討することで、どのような商品をどれくらいの期間販売するかなど具体的な販売計画の作成を行います。
集客やプロモーション
プロモーションは、サイトに掲載する商品の広告活動で、WEBマーケティングによる広告がメインになっています。
とくに最近はSNSのシェア機能を利用し、商品情報を拡散する集客方法も浸透しています。さまざまなプロモーションを効果的に行うことでサイトへの集客も見込めるでしょう。
受注処理
受注は、お客様からの注文の受付、受注確認のメール、出荷指示などで、作業は単純ながら間違えるとクレームの原因となるので、注意が一層必要な業務です。
在庫管理
在庫管理は、在庫の過不足がないように商品を管理することです。
過剰在庫はコストがかかりますが、過剰在庫を注意しすぎると品切れが発生してしまいます。過不足を防ぐために、精度の高い販売予測が必要となります。
出荷・梱包・発送
出荷指示を受けた商品をピックアップして梱包し、お客様へ発送する作業です。
出荷から発送までスピーディーに行うことにより、お客様の信頼、次の売り上げ獲得につながる大事な業務です。
顧客対応
お客様からの相談や問い合わせ、商品についてのクレームなどの対応です。
お客様と直接やり取りを行う窓口であり、ショップイメージにもつながるため、迅速で丁寧な対応が求められます。
サイトの自社運営とアウトソーシングの違いとは？
ECサイトを自社で運営する場合と、制作会社にアウトソーシングする場合とでは、どのような違いがあるのか漠然としている方もおられると思いますので、わかりやすくまとめました。
サイトのクオリティ
自社でECサイト制作を行うためにはWEB知識を持つ専任者を確保する必要がありますが、時間とコストがかかるうえ、制作会社と比べると個人の力量による所も大きく、品質は保障できません。
一方、多くの制作会社では、WEBディレクターやデザイナー、コーダーなど、それぞれの専門家がサイト制作を行うため、比較的短時間でクオリティの高いサイト制作が可能です。
サイトデザインはもちろん、SEO対策や運用しやすいシステム構築ができるのも大きな魅力でしょう。
トレンドの感度
自社運営している場合、他分野の最新トレンド情報にまで目が向かないため、自社サイトにトレンドを反映できず、単調なサイト運用になりがちです。
制作会社では様々な分野のサイト制作を行っているため、一つの分野だけでは得ることが難しい情報や、EC業界全体の最新トレンド情報を蓄積しています。
そのため、常にトレンド感のあるデザインでサイト更新が可能です。
アウトソーシングするメリット
業務負担の軽減
ECサイト運営をアウトソーシングすることにより、受注発注対応や商品ページの更新作成などの業務を大幅に軽減できるため、マーケティングや商品開発など自社に必要な仕事に注力することができます。
運営コストの削減
ECサイトを運営するためには専門知識を持った人材が必要となりますが、専門スキルを持った人材の人件費は、一般的な人件費よりも高い傾向にあります。
運営をアウトソーシングすることにより、人件費を抑えられるので運営にかかるコスト削減が可能です。
高い品質を持ったサイト作成が可能
制作会社は、専門スキルを持つディレクターやデザイナーといったプロフェッショナルがサイトの構築などに対応しますので、よりクオリティの高いデザインページを作成することができます。
分析に基づいた運用が可能
サイト内の購買客の流入や購買傾向など、専門知識に基づいた各種分析を実施してもらえるため、効果的なサイトの改善が行えます。
自社の担当者だけでは難しい分析も、経験にも続いた的確な支援が受けられるでしょう。
アウトソーシングするデメリット
運用コストが割高になる可能性あり
作業に特化した単純作業のアウトソーシングと異なり、商品企画やコンサルティングなどのショップ運営の根幹にあたる部分をアウトソーシングすると、サイトの品質が上がる反面、運用コストが割高になる可能性があります。
ECサイト運営のノウハウが蓄積できない
業務をアウトソーシングするため、自社内にサイト運営のノウハウが蓄積ができなくなりますし、リスクコントロールが難しくなります。
そういった事態を避けるためにも、運用マニュアルをアウトソーシング業者と共有したり、ある程度のWEB知識を持った社員を確保することも必要となるでしょう。
業務コントロールがしにくい
制作会社は多くのECサイト管理を並行して行っているため、「少し修正したい」「ちょっとデザインを変更したい」などの要望への対応に時間がかかる場合があります。
また、進捗状況の細かな把握も難しく、業務コントロールがしにくい問題もあります。
制作会社をパートナーとしてサイト運営していくためにも、密なコミュニケーションを取っていきましょう。
料金体系の種類
料金体系は制作会社によって違いますし、アウトソーシングする業務内容によっても異なってきますので、どの業務をアウトソーシングするのか予算に応じて検討する必要があります。
固定料金型
売上や成果に関わらず期間に応じて固定額を支払う料金体系になります。費用が明確なため予算が立てやすくなる反面、売上が上がらなかった場合でも固定額を報酬として支払わなくてはなりません。
成果報酬型
売上からパーセンテージ分を報酬として支払う変動型の料金体系です。
売上が出なければ支払う必要がありませんので、失敗した時のリスクが少なくて済む点が魅力ですが、その分報酬率が高く、場合によって固定費用型よりも高額になってしまう可能性があります。
複合型
成果報酬にプラスして、固定報酬も支払う料金体系です。
報酬率・固定額は低く設定されていることが多く、固定料金型と成果報酬型、両方のメリットが得られるバランスの取れた料金体系です。
こちらも場合によって他の料金体系よりも高額になってしまう可能性があります。
まとめ
ECサイトの運営には、サイト制作や商品企画、商品ページの作成、仕入れや在庫の管理、受注などの様々な業務があります。さらに、順調に売り上げが伸び、商品数が増えるにつれて、受注業務などのバックエンド業務はますます膨大なものとなります。
アウトソーシングを有効活用することで、バックエンド業務の負担を減らせ、サイト運営のためにアドバイスを受けることも可能ですので、長らくパートナーといえるアウトソーシング業者を見つけることができれば、より良いサイト運営の大きな力となるでしょう。
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