今回ゲスト、株式会社イルグルム 代表取締役 岩田 進氏は、“Impact on the World”をミッションに、広告効果測定プラットフォーム『アドエビス』、ECオープンプラットフォーム『EC-CUBE』を、インターネット広告市場、BtoC Eコマース市場各々において国内No.1シェア製品を提供しています。
岩田氏に『広告戦略とマーケティング』についてお伺いしました!
▽通信速度5Gと広告の関係とは?
5Gは1番大きな潮流だと思いますが、その上で、デバイス・メディアというのは、ある程度、通信が行き渡ってから次に出てくるものなので、今どういうものが出てくるのというのは、誰も予想できない状況だと思います。
それはかつてSNSを見ていない人が3Gを見た瞬間に、3GでSNSみたいなものを思いつかないことと同じで、5Gの技術を見て、どんなものが出てくるかというのは、今の時点で予測はほぼ不可能で、それは今後数年で色々なものが、5年などのスパンで、かなり出てくるのではないかと思っています。
その上で、消費者行動が変わり、広告が変わってくるので、広告なりマーケティング側でデバイスがどうなるというところまでは、深掘りする必要性はないのではないかと思います。
▽日本とアメリカのSNSの違いとは?
SNS自体は個人が情報を発信する、個人がメディアを持つということなので、インターネットの本質的な部分は結構あると思いますが、そういう意味で、SNSがすごいシュリンクしてくるということ自体は、私はあんまり考えていないです。
また、法規制みたいなところが、もう1個出てきていて、トラッキングの規制も、元はといえば、欧州のGDPRからきましたし、日本の個人情報保護法が続いてる部分というのもありますし、最近でいうと、広告をどこまで表現していいのか、ということもあると思います。
▽今後の広告はAIに任せるしかないのか?
そうではないと思っています。AIは1つのツール・手段として活動すべきものだと思ってはいますが、そこに対してどういうクリエイティビティを発揮できるのかというところで、やはりコモディティ化したものだと勝負にならないわけですので、何を広告で出すかということが重要で、そこに行き着いてくるのではないかと思います。
今までの広告は、5W1Hでいえば、基本的にチャネル、どこでというところだけを集中して取り組んできた世界になっています。
ところが、今からの時代はメディア側の自動最適も進んでますので、ここではもう競争ができなくなってきていて、そうなってきた時にどうするのかといえば、逆にまだ世界が広がっています。
5W1Hの6個あるうちの1個はコモディティ化しているけれど、残りの部分はコモディティ化していないので、 他のここの部分がかなり競争優位性が出るポイントになっています。
なぜ「Why」から始まり、誰に「Who」、何を「What」、いつ「When」、どのように「How」、この辺りに関していうと、まだまだ掘り尽くされていないので、かなり競争の余地があって、組み合わせは無限大になっています。
ここに関しては本質的で古くからされていますが、 これをいかにデータとテクノロジーを駆使しながら、これらのポイントに関して独自性を発揮していけるかというところが、かなり競争優位性のポイントになってくると見ています。
▽広告における5W1Hの組み合わせとは?
組み合わせでどうやって相乗効果を出して認知度を上げていくのかというは、広告だけでは厳しいこともありますが、広告そのものでも内訳というもので見ていかないといけないです。
例えば広告もCPAいくら、ROASいくら、のような話が今までなされていて、それは広告枠に対して評価していて、裏には当然、他の5W1Hがあったはずですが、そこに関しては一切評価されておらず、基本的にメディアがどうだという会話しかされていない。
例えば、ひとつのビジネスで、どのメディアかという話を今までしていたことに対して、誰にという観点で見た場合に、どのユーザー層なのか、ビジネスシーンなのか、カジュアルシーンなのか、在宅シーンなのか、それだけでも少し違います。
そのユーザーに対して、どういうものが刺さるのかといえば、好印象を与えるのか、メンテナンスしやすさなのか、訴求の軸も色々広がってくると思います。
どの組み合わせが最高のパフォーマンス出せるのか、ということを研究していかないといけないということです。
全部が一本化されていて、1つの軸で評価されるという状況になっていたのが、それらが組み合わせパターンで数千パターンの話になってきます。
ここが今まであまり取り組んでなかったテーマで、いかに効率的にデータを駆使しながら、早く最適解を見出していけるか、最適解を常に見つけ出し続けることができます。
勝ちパターンが見つかれば、それに対して一気に予算アロケーションしていって、勝ち筋を見つけていき広がりが出ていて、チャンスの時代なのではないかと思います。
このほかにも盛りだくさん、『これからの広告戦略とマーケティング』について公開しています。
ぜひお楽しみください。
~第209回 ゲスト~
岩田 進氏
株式会社イルグルム
代表取締役
2000年、大学在学中に創業し、2001年に有限会社ロックオンを設立。
以来、“Impact on the World”をミッションに、デジタルマーケティング領域の製品を開発し、広告効果測定プラットフォーム『アドエビス』、ECオープンプラットフォーム『EC-CUBE』を、インターネット広告市場、BtoC Eコマース市場各々において国内No.1シェア製品へと成長させ、国内最大級のマーケティングソリューションを構築した。
2019年8月より、株式会社ロックオンから株式会社イルグルムへ、社名を変更。データとテクノロジーによって総合マーケティングDX支援企業集団としての価値創造と更なる飛躍を目指す。