今回ゲスト、キッズ・ラボラトリー株式会社 代表取締役社長 青栁氏は、
松下電器産業のグループ傘下の企業でコールセンターシステムや通信販売管理の業務システムをセールス、ベンチャー企業にて執行役員、社団法人の立ち上げをご経験後、42歳で独立起業されていらっしゃいます。
青栁氏に『モノのサブスクリプション』についてお伺いしました!
▽どのように集客されていますか?
まず、我々の会員になるお客様の約7割以上はInstagramをご覧になって入ってきていると思います。
いわゆるラストクリックみたいなところはGoogleの広告だったりするのですが、ご契約いただいた時にとっているアンケートの中で、どこから来たかみたいな項目で「Instagramを見ました」というのがすごくあります。
我々が投稿しているところもありますが、お客様が投稿していただけるような仕掛けをあちこちにやっています。例えば、LINEのリッチメニューの中の「他の友達の遊び方を見てみる」というところをクリックするとInstagramに飛びますし、返却いただくときの返却チェックシートにもお子様の成長記録を残すという導線がありまして、そこもInstagramに飛ぶような仕組みがあります。他にも色んなところにInstagramへの導線を張ってまして、結果的にお客様が投稿していただけるということになっています。
▽新規の方はどうやって御社の商品に行き当たるのでしょうか?
Instagramのアルゴリズムの問題だと思うのですが、男性と女性の表示の仕方は結構違ってまして、女性の場合は暇つぶしに見るような使い方をなさってる方が多くいらっしゃいます。そこに例えばおもちゃレンタルとか、おもちゃのサブスクという風なハッシュタグをつけて投稿なさる方が多くいらっしゃって、そこでまずご覧になる。
あとは我々と長く付き合ってるようなお客様で、すごく気に入ってくれていたりするとインスタライブをしてくれたりもします。こちらからお願いしなくても、おもちゃの紹介をされながら、我々のサービスを使ってるよと言ってくれたりもします。
なぜそうなるかというと、やはりそこには世界観みたいなところがきちんとあって、我々のことを好きになっていただけないとリピートしてくれないと思ってます。我々の対応を満足いただいてるお客様が一定数いらっしゃることは事実で、そのお客様達がたまたまインスタライブをしてくれて、たまたまフォロワーが数万人いたとかいうことは今でもあります。
▽お客様がファン化する秘訣というのは何かあるんですか?
全員に言ってることは、我々の価値はおもちゃを貸し出すことではなく、忙しいママやパパが子供と楽しく過ごすことだということです。そのための特別対応はすべて良しと言ってますので、その判断は全て現場に任せています。
例えば次回お届けする金額を全て無償にする、もしくはお客様が遊んでみたいというおもちゃを新品で仕入れてお届けする、それから決まった回数しかお届けをしないところを無視して回数以上のお届けをするとか。
お電話でご連絡したりお手紙を送ったりお客様によって対応は異なりますが、ある程度お金をかけてもいいので無償対応を含めてやれというのは言っていますし、やらない限り我々の価値はないと伝えています。
▽同梱物にも力を入れてらっしゃると聞いたのですが?
同梱物というかお客様の気持ちが上向きになるようなお手紙を送ります。
例えばお誕生日のお葉書です。生まれて初めて他人からもらうお手紙である可能性がとても高いですから我々の送るお葉書って今原価500円近くするんですけども、500円をかけてでもお届けしたいと思っています。
また、お辞めになったお客様に感謝状みたいなものを送るのですが、解約なさる理由が結構ポジティブな内容が多いです。例えば、保育園に入園ができるようになったのでこれを機にちょっと辞めさせてくださいとか。そういうお客様にはやはり使ってもらったお礼みたいなものを兼ねて、ご解約なさった後に感謝状を手書きで贈っています。
▽そこまでしてくれるんだというのが相手に伝われば、口コミに繋がる可能性もありますね。
ブランドを残したいと思っているので、壮大な計画なのですがその子が大人になった時にまた使ってもらいたいなと思っています。
昔俺これ使ったから子供にも使いたいと、そこを思って実はやってます。
だからこそお客様への気持ちが上向きになるようなお手紙を送ったり、ご解約なさったお客様にも感謝状を贈ったりして我々のサービスを気持ちよく辞めていただきたいなというのはかなり強く思っているところです。
このほかにも盛りだくさん、サブスクリプションの顧客対応について公開しています!
モノのサブスクリプションをご検討中の企業様のご参考になるかと思います!
それでは、青栁氏流『モノのサブスクリプション』、ぜひお楽しみください!
~第120回 ゲスト~
青栁陽介(あおやぎようすけ)氏
キッズ・ラボラトリー株式会社
代表取締役社長
25歳から社会人。松下電器産業のグループ傘下の企業で、コールセンターシステムや通信販売管理の業務システムをセールス。38歳でベンチャー企業に執行役員としてジョイン。マザーズ、東証1部と経験。CMO、社団法人の立ち上げを経験後、42歳で独立起業。
通販関係の講演における参加者は延べ4,000人以上
福岡大学など教育機関でも講演
インプレス社、ネット担当者フォーラムで記事寄稿
Yahoo!コラムなどにも掲載実績あり
読売新聞、日本経済新聞など大手メディアからの取材実績あり