これからECショップを開業したいお客様にとって、まず何から手をつけてよいのか、フワッとしたものしかないと思います。
例えば楽天、Yaoo!、Amazonといったモールもあれば、自社でECサイト構築し運営するなど、さまざまなECショップを構築する方法があります。
そこで自分が行いたいECサイト、運営したいネットショップを作るにはどのような方法がいいのかをお伝えしていきます。
ECサイト構築方式と特徴
ECショップを開業するにあたって、下記4種類が採用される事が多いでしょう。
・ASP
・オープンソース
・パッケージ
・フルスクラッチ
ASP
ASP(Application Service Provider)は業務用のアプリケーションのソフトをPC上にインストールする必要がなく、ネットにつながればブラウザ上で利用することができます。
ASPでネットショップを構築すればブラウザ上で簡単にEC管理・運用が可能ですし、常に最新の状態で使用できるので、利用者はいつでも最新のネットショップを構築・運営することができますが、ASP事業者自体がサービス停止をしてしまうと、最悪ECショップ自体もストップしてしまうデメリットも念頭に入れましょう。
また、多店舗展開向けなのでテンプレート数やカスタイマイズ範囲が狭いなど、オリジナリティを打ち出すには難がありますので、自店舗のオリジナルを打ち出したい方には不向きと言えます。
オープンソース
オープンソースとは、インターネット上で公開されていることからライセンス費用がかからないこと、またデザイン・カスタマイズが自由で誰でも無償で改変ができますが、逆に言えば無償であることはオープンソース本体側でバグが発生しても、提供している側には責任がないということになっていますので、バグがあった際の対応や技術力に自信がない方は注意してください。
パッケージ
パッケージとは、ある程度開発で作りこまれたフレームワークをもとにECサイトを構築したもので、カスタマイズを必要とする中・大規模のECサイト構築によく使われている方式です。
スクラッチ開発のような、1から開発をするとなると莫大なコストがかかるものに対して、パッケージであればコストを大幅に抑えることを可能としています。
ECサイト構築の基本機能が備わっているので、フルスクラッチに比べて安価で短期間でスクラッチ製品にも匹敵するECサイト構築ができるところでしょう。
フルスクラッチ
フルスクラッチとは、システムやソフトウェアの開発において、既存の仕組みやソフトウェアなどを一切利用せずに全くの0から新規でECサイト構築をおこなう方式です。
0から作るのでどのような要件も対応可能のうえ、自社の既存のシステムとの連携もできますが、4つの方式の中では最も費用と時間がかかります。
大規模ECサイト構築の際や、技術力のある会社が独自にECサイト構築・開発を行う際に使われる方式です。インフラやサーバーも別途設計または用意をする必要があります。
ECサイト構築方式の比較
個人で構築する場合
個人事業の場合、ほとんどは資金があるわけではないケースである反面、決断や決済も自己判断のためスピードが早いというメリットがあります。
スピーディで小回りのきく個人事業のECサイト構築におすすめの方式は、ASPのスピード感とコストやカスタマイズしやすいパッケージでしょう。
企業で構築する場合
企業でECサイトを構築する場合会社規模に方式は異なります。
例えば小規模な会社でも専門の部署や高いスキル・人員があればオープンソース方式でも運営が可能ですし、資金が豊富で長期的な運用計画が立てられるのであれば、フルスクラッチで細部まで満足いくカスタマイズを求める手もあります。
ECサイト構築の手順
ECサイト構築の手順は、大きく3つの工程に分けることができます。
・検討
・決定
・運用準備
検討
検討とは、どのようなサイトを構築したいのか?
どのようなサイトが必要なのか?を第三者にも分かるようにあらわすことです。
求める完成図を文書化したRFP(Request for Proposal=提案依頼書)を使用して、開発会社と目標を共有するために使われます。
この段階で、月額費用や保守にかかる費用を含めた予算や無理のないスケジュールについても決めていきましょう。
決定
構築したいECサイトについて詳細を検討し終わったら、次は依頼する開発会社を決定します。
作成したRFPをコンペ参加企業に送付して提案を募集しますが、この時、予算だけでなくスケジュールなどにも注目して選びましょう。
依頼する開発会社を決定したら、今度はその企業と「要件定義」をおこないます。
この時に、サーバ会社や必要であればデザイン会社や決済代行会社も決定し、ECサイト構築の準備を進めていきましょう。
運用準備
開発会社と要件定義を済ませたら、開発会社はECサイト構築に着手しますので、その間に依頼した側がおこなうことは、次のようになります。
・特定商取引法の表記
・プライバシーポリシー
・メールフォーマット
・データの移行ないし登録
・運用のための教育と研修
特定商取引法の表記とデータの移行・登録は時間がかかる場合が多いので、スケジュールを立ててしっかりと取り組んでいってください。
まとめ
ECショップといっても、主な4つの方式ごとにそれぞれ長所短所があります。
自店舗が必要としているのはどの方式か、ただ依頼するだけでなく事前に検討、コスト面やリリースまでの時間も計算して立てていきましょう。