今回ゲスト、株式会社ニュースター 寺田 勝人 氏は、同志社大学卒業後、リクルートエイブリックにご入社され、クライアントであった出前館に営業責任者として転職。執行役員として在籍時に上場をご経験。
その後、ec通販業界専門の人材紹介事業をスタート。若手から経営ボード、エグゼクティブ層までec通販業界での経験豊富なキャリア人材の転職支援、人材紹介をされていらっしゃいます。
寺田氏に『EC人材マーケット』についてお伺いしました!
▽ EC人材マーケットの現状
2012年から操業して12年になります。
当時はスマートフォンが普及しておらず、EC事業はパソコンが中心の時代でした。
しかしスマートフォンが普及し使用人口は当然増えており、EC購入も手軽にできるようになったので、どこの会社もEC事業に力を入れているため慢性的に人材が不足しています。
EC事業者は売り上げを伸ばしたいけれど、スタッフがいないと伸ばせません。
メーカーさんや事業社側も人が足りないし、足りないから支援業者に頼むけれど、支援業者でも人が足りません。
常に人を探している会社がどんどん、どんどん増え続けています。
▽ 人材マーケットが求める会社とは
その人が求める会社と募集をかけている会社、それぞれの特徴、社風などの違いを捉えます。
ベンチャーのような社長が若くて勢いのある会社を好む方、あるいは、定時にしっかり終わるが給料はさほど高くない、年功序列でずっと働きやすいところを好む方など、さまざまです。
会社の特徴とスタッフの好みをまず整理してお互いが把握することが大事です。
社長の経歴や会社を立ち上げた経緯、働いている人のキャリアや学歴、経験年数、男女比など、その会社を詳しく見たり聞いたりすることが大事です。
そしてその会社にマッチした人を見極めて紹介します。
最近、企業側ではリモートワークの必要性が減っていますが、人材側では引き続き男女にかかわらずリモートがいいという人が多いです。
リモートワークとのバランスをうまく取れている会社は、うまくいっている事例が多いです。
働きながら子育てしながら、というニーズをくみ取ってリモートをうまく取り入れている会社は魅力的なので、うまく採用もできていたり、リモートでもしっかりマネジメントできたりして、リモートでもしっかり自分の仕事をこなしていける人を採用していて、好循環が生まれています。
該当の人材がキャリア豊富で採用となり、会社はその人の要望に応えて定時を決めるなどの制度を変えたという経験もあります。
特に社長が女性とか、女性の社員が多い会社とか、化粧品や健康食品、アパレルなどが多いです。
▽ 採用すべきは若手かベテランか
若くて長く働けるのが一番いいけれど、採用対象の年齢層を広げていかないと人材確保ができない会社があります。
EC業界はいわゆる営業担当がいないので、年齢よりもマーケティングができるかどうかが大事になります。
少人数のチームでやっていくものだから、手の動かせるマネージャー、例えば広告の入稿まで自分でできるといったプレイングマネジャーにならざるを得ない職種なのかもしれません。
いわゆるアラフィフ、40代後半50前後の人も結構採用が決まっていきます。
広告の流行りとは別に、本質的にKPIとか1年間の広告予算だとか、セールに合わせてどうするとなったら、やはり経験者の方がしっかりプロジェクト管理や企画ができます。
EC事業は少人数で行うので、やはり上の人がしっかりしているかどうかは大事です。
若い人が欲しいとか、現場でバリバリやってくる人がほしいという風潮はありますが、そもそも上でECのことがわかっている人がちゃんといないとうまくマネジメントができません。
またベテランの方は、例えばCRMなどお客様との接点で、どういう手紙を出したらいいとか、こういうのが刺さるとか、こういう事例があるといった経験者の方が顧客対応力にバリエーションがあります。
逆に広告運用などで、Googleの新しい技術が入ってきた時や数字をぐりぐり回すのが得意なのは若い人だとかの違いがあると思います。
▽ スタッフ採用の前に考えるべきこと
どこにどういう人材が欲しいのかを具体的に示す必要があります。
同時に、採用課題を一緒に考えたいと思って取り組んでいます。
人材を採用するにしてもただ人手が足りないと言っているけれど、実は物流が問題だったり、売り上げが伸びない原因が仕入れだったりするかもしれません。
一通りヒアリングをさせていただき、課題を見直すようにしています。
この他にも盛りだくさん、EC人材マーケットについて公開しています!
EC人材不足でお悩みの方、新たな求人をご検討の方のご参考になるかと思います!
それでは寺田氏流『EC人材マーケット』についてぜひお楽しみください!
~第245回 ゲスト~
寺田 勝人 氏
株式会社ニュースター
代表取締役
EC通販業界に特化した転職エージェント
1998年同志社大学法学部卒業後、リクルートエイブリック入社。8年間、人材紹介事業に従事。6年はITベンチャーへの人材紹介、2年はエグゼクティブサーチを担当。クライアントであった出前館に営業責任者として転職。執行役員として在籍時に上場を経験。2010年ニュースター設立。ec通販業界専門の人材紹介事業をスタート。若手から経営ボード、エグゼクティブ層までec通販業界での経験豊富なキャリア人材の転職支援、人材紹介。
【URL】https://tsuhanjinzaiagent.jp/