今回ゲスト、株式会社Channel Corporation CEO Jay氏は、
韓国No.1のアパレル企業の戦略企画コンサルタントや住友商事の韓国支店での勤務を経て、米国系EC EbayにてMDで年商200億円を達成。2015年、世界で7万社以上に導入された熱狂的ファンをつくるCRM・接客チャット「チャネルトーク」を提供する株式会社Channel Corporationの日本CEOとして就任されています。
Jay氏に『WEB接客にまつわるマーケティング』について聞いてみました!
▽世界を見た中で、これからECを考えていく時にどういうことを考えていったら良いでしょうか?
前回プラットフォームでは自社製品は売れないという話をしましたが自社のものを売る仕組みもあると思っています。
ライフスタイルブランドです。
それらのブランドがなぜ成長してるのかを見るとお客様のことを本当に理解しているからなんです。
初動がポイントで初期のお客様がそのブランドを定義していくので、そのお客様たちとの関係を構築して何を求めているのかを理解すること、逆に企業からも誰にお客さんになってほしいのかを設計することがとても重要だと思っています。
接客をすることで転換率アップやHVが長くなることは当然ですが、それだけを考えてしまうと、もっといいチャンスを失ってしまうと思います。
▽ただ接客すれば良いわけでもないということですね?
はい。お客様の声を聴くことがとても重要です。
日本のおもてなし文化はすばらしいしお客様に対する愛もあるのにお客様を理解はしていない気がします。
お客様を知ることが重要だとわかってはいるけど、それが売り上げに繋がるというイメージはない。
だから優先順位が高くないのではないかと思います。
私たちがチャネルトークを通じて作りたいのはお客様を知ることが最優先という文化です。
そういうの会社が成長しています。
スタートアップの社長さんには「ご自身で接客された方がいいですよ」と言っています。
接客するとお客様の不満などが分かるので早く対応しなければという緊張感が出ます。
逆にお客様の満足するポイントもわかるのでマーケティングに繋げることもできます。
ECの怖いところはお客様が見えないところで、見える化するために定量的なものだけではなく定性的なものも必ず必要だと思います。
接客の本当の効果はお客様を理解することで会社を改善することができることだと思います。
▽一般的に考えたときに、業務に追われている中で問い合わせ対応などが無いほうが良いと思ってしまうのはわからなくはないですが?
実店舗の場合はお客様の質問を嫌だと思っている店員さんはいません。
それはなぜかというと購入前の問い合わせだからです。
お客様とのコミュニケーションが売り上げにつながるんです。
一方、購入後の問い合わせは大体がクレームです。
でも接客をうまく回しているとクレームがなくなるので疲れないんです。
お客様の不満が多かったらそれを解決することがポイントで、多いからと耳をふさいていたらお客様から選んでいただけなくなってしまいます。
▽チャネルトークさんのメインはチャットですが、メール・電話に加えてチャットも増えることに企業からの戸惑いはないですか?
将来的に電話はなくならないと思いますが、メールはなくなると思います。
今ほとんどの方がチャットを使っていて慣れています。
これからチャットが主流になってくると思います。
チャットを導入したらメールや電話は減るのかというと、そうではないんです。
それは今までメールや電話で問い合わせをしなかった人たちが問い合わせし始めるためです。
でもそれを嫌だとは思わないでほしいんです。
なぜなら購入前の問い合わせが増えるからです。
また、購入前の問い合わせは経営判断をするヒントにもなります。
逆にチャットの問い合わせでクレームは少ないです。
理由は二つ。
一つはチャットボット的な仕組みでFAQを見ないでする質問が減ること。
もう一つはお客様が怒りにくいことです。
もちろんチャットをしながら電話やメールもしなくてはいけないのでスタッフの方はモチベーションが上がらない可能性はあります。
そこは社長さんから、いかに重要な仕事なのか説明が必要です。
お客様の声を聞いて社内に吸収し会社の立場でお客様に説明する。
それはCSではなく会社の顔です。
もう一つ大きなチャンスとして、ある程度の年齢になって店舗に立つのが難しくなったスタッフさんもオンラインだったら長年のノウハウを生かして「座って」接客できることです。
▽実体験として、チャットを始めると他の問い合わせが減ったように感じますが?
最初お客様もサイトでチャットでの問い合わせができることに慣れていないので電話やメールをします。
だからボタンを入れたら全部が解決できるわけではないんです。
問い合わせが来ないことは一見楽だが実はもったいない。
問い合わせは来た方がいいのです。
最初は大変かもしれませんがお客様のためにもなるし自分たちも楽になります。
我が社が新しい商品を開発するときの基準はエンドユーザーの為になる開発をしようということです。
企業だけが満足するものを作ってもお客様は満足しないので、その会社は成長しません。
目線を会社ではなくお客様にする必要があります。
このほかにも盛りだくさん、WEB接客にまつわるマーケティングについて公開しています!
WEB接客をご検討中の企業様のご参考になるかと思います!
それでは、Jay氏流『WEB接客にまつわるマーケティング』、ぜひお楽しみください!
~第126回 ゲスト~
Jay氏
株式会社Channel Corporation
CEO
韓国No.1のアパレル企業の戦略企画コンサルタントや住友商事の韓国支店での勤務を経て、米国系EC EbayにてMDで年商200億円を達成。
2015年、世界で7万社以上に導入された熱狂的ファンをつくるCRM・接客チャット「チャネルトーク」を提供する株式会社Channel Corporationの日本CEOとして就任。「#答えは顧客にある」という顧客中心文化を日本企業に広げていくべく奮闘中。