リスティング キーワード !テキストよりも重要なもの【episode68】

EC支援サービス編 広告活用編

インハウスで広告運用をする場合、書籍を見ながらやればなんとか配信は

できますが、成果につながるかと言うのは別の話です。

今回ゲスト、モネット株式会社、代表取締役の藤森健氏は、
両親の会社に10年間勤めて商売と経営を学んだのち2009年に創業。
業務用清掃用品ECを2年間運営し、2012年に2900万円で売却。
2013年からECサイト専門のネット広告代行事業をスタート。
利益重視の広告運用が特徴です。

藤森氏に『ネット広告』についてきいてみました!

▽ 『最近のネット広の告テクニカル的な流れは?』

今、ネット広告の種類がたくさんあり、Facebook広告、amazon広告などが
ありますが、一番よく利用されているのがリスティング広告です。
特にECサイト、自社サイトでは必須になります。
リスティング広告にも色々あり、主に4つに分かれています。
一つは”検索広告”、検索したときに上部、下部に表示されます。
次がディスプレイ広告の中の”リマーケティング広告”です。
一回訪問したサイトの広告がそのあと何日か追っかけて表示されます。
”リタゲ”、”リマケ”と呼ばれています。
3つ目がリマケ以外のディスプレイ広告です。
表示のされかたは同じなのですが、ディスプレイ広告には色々あります。
ディスプレイ広告を”リマケ”か”リマケじゃないか”で分けています。
というのは、リマケだけ非常に費用対効果が高いからです。
4つ目がGoogleショッピング広告。厳密に言うと、”データフィード広告”と言いま
して、”クリテオ”とか”カナデ”もそれにあたります。データを元に配信する広告に
なります。
リスティング広告でいうと、検索、リマケ、リマケ以外のディスプレイ、ショッピング広告の
主に4種類になります。ECの場合は、検索広告、ショッピング広告、リマケ広告の3つで
配信するのが良いと思います。

▽ 『ディスプレイは費用がかかりますよね?』

一般の人がネットにふれている時間を”100”としたら、検索に携わっている時間は”5″で、
他の時間は”95”になるので、出稿した方が良いというのをよく聞ききます。
配信という意味では確かにそうですが、大事なのはコンバージョン、売上、利益なので、
利益に焦点を当てた場合、”リマケじゃないディスプレイ広告”は、
ECの場合は極力避けるか、やるとしても比率は低くて良いと思います。

▽ 『テレビ広告のような感じですよね?』

近いですね。大事なのは訪問者を増やすことじゃなくて利益です。
広告配信で一番良くないのは、クリックされて訪問したけど売れなかったというパターンです。
クリックされているので広告費はかかっているが売れない。それなら最初から配信しない方が
良いとなります。

▽ 『Googleショッピング広告は少々手間がかかるのでは?』

Googleマーチャントセンターにアップしたデータをもとに機械が判断します。
その流れを人間がサポートする形の運用というのが一番わかりやすいかと思います。
そういう配信が最近増えています。
ECサイトでアップしている商品データをそのままマーチャントセンターに
登録できるようになっているので配信しやすくなっています。
そのため配信する人は増えていますが、成果が出るかと言うのは別の話です。
ショッピング広告データの作り方にはノウハウがありまして、
例えば、商品名は、だいたい”ブランド名”、”カテゴリ名”、”商品名”が入ります。
そのため、この順番で書いた方が良いです。
階層は2階層じゃなくて、3階層までや、マーチャントセンターの設定項目の確認など。

▽ 『リスティング広告のテキストはどのように考えていますか?』

テキストはそれほど大事ではないと思っています。
テキスト広告の中身よりキーワードの方がはるかに大事です。”誰に出すのか?”。
検索の結果で表示される広告のテキストなので、それほど外れたものでなければ
問題ないと思います。
例えばカステラをECで買おうとしている人が『カステラ 通販』と入力した場合、
ドラヤキが表示されたらどれだけ購入されるのか?
『カステラ 通販』より『カステラ 購入』の方がコンバージョン率が高くなります。
もっと言うと、『カステラ 購入 東京都内』など。
そういう検索キーワードの方が大事なので、その結果表示される広告に
”カステラ”という文字が入っていれば良いだろうとなります。
広告ってリアルもネットでもそうなのですが、”誰に出すのか?”が一番大事で、
その結果表示される広告はそこまで大事ではないと思います。
テレビCMで例えばアニメの放映時間の間に出るCMは、だいたい子供向けのおもちゃ
とかお菓子ですよね。女性向けの化粧品のCMとかは流れません。
かといって、子供だけに出すのは、テレビCMの場合は不可能です。
しかし、ネット広告、特に検索広告の場合はそれが可能なのです。
その辺が極めて重要なので、エネルギーを使うのはそちらの方だと思います。

▽ 『今後、サードパーティーに提供しているリタゲはどうなるのでしょうか?』

検索広告にはそこまで影響がないと思っています。
あとプラットフォーム自身も関係ないと思います。
一番関係あるのは、クリテオみたいにcookie情報を使ってGoogleから情報提供を
受けてディスプレイ広告、リマーケティング広告を出すようなところに影響があると思
います。結果、最終的には自分のところで顧客情報などを持っているところが一番
強いですね。

▽ 『もし、広告運用をしないと判断した場合、どうするべきか?』

やはり、リピートのお客様をがっちり掴んでいる企業が一番強いです。
そのため、ブログ、SNS経由ってことになるのかなと思います。
また、弊社は広告運用をやっていますが、あまり依存しない方が良いとも言っています。
例えば、月商1000万円の自社サイトがあるとしたら、だいたい7割がリスティング経由の
売上が多いんです。残り3割がオーガニック検索とかブログ、SNSになるんですが、
場合によっては、8割のところもあり、軒並み5割は超えています。
SEOとか他の事をきちんとやっていればもっと売上が増えて、
広告経由の売上比率って下がると思うのですが、やってない場合が多いです。
リスティング広告の良いところは安定していることです。
SEOは波があります。リスティングは11年運用していますけど安定性が強みです。
ショッピング広告も波があります。
検索、リマケを合わせるとやっぱり、リスティングが常に一定なんです。
なので、リスティング経由の売上が全体の8割だから、急に10割とかもしくは、5割に
下がっても月商が増減するってことはほぼないんです。
それでもやっぱり流入元は増やしていた方が良いので、
ブログ、SNS、自社のプラットフォームを少しずつでも強化していくことが大事になります。
結局、外注できることは外注した方が良いと思います。
SEOに関しては、最近は内部対策が大事なので自分たちでやることが多いんですが、
集客施策でいえば、一番、外注をしやすいのって広告運用だと思うんです。
インハウスでやっても人件費はかかるので、だったら外注した方が良い。
支援先様を見ていて思うのは、弊社にネット広告のことをまかせているので、
運用のことを頭から消して、自分たちにしかできないコアな仕事に専念できていると
思います。その方が、結局は会社の利益を考えたら一番ことになると思います。

このほかにも盛りだくさん、リスティング運用について公開しています!

広告運用をご検討中の企業様は必見です!

それでは、藤森氏流『リスティング広告運用のポイント』、ぜひお楽しみください!

「ECの未来」episode68 ポイント
誰に出すかを考えてキーワードを設定する

~第68回 ゲスト~

モネット株式会社代表取締役
藤森健(フジモリ ケン)氏

両親の会社に10年間勤めて商売と経営を学んだのち2009年に創業。
業務用清掃用品ECを2年間運営し、2012年に2900万円で売却。
2013年からECサイト専門のネット広告代行事業をスタート。
利益重視の運用が特徴。

~ECの未来 チャンネルMC~

柳田 敏正(ヤナギダ トシマサ)氏
株式会社柳田織物
代表取締役

1971年4月生まれ。
1994年法政大学卒業後、(株)バーニーズジャパン入社、横浜店にてメンズ全般の接客に従事。
1999年退社し(株)柳田織物に入社。
2002年オリジナルのシャツを販売する自社ECサイト「ozie」を開設し、BtoCへ進出。
2011年にOSMC(オンラインショップマスターズクラブ)最優秀実践者賞受賞。
2012年第4回エビス大賞 大賞受賞。
2013年4月代表取締役に就任。
2014年、六本木一丁目にショールームをオープン。
EC4店舗を運営。

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