ふだんリアルで集客している企業が、密を避けながら集客するには、
どのような方法が考えらるでしょうか?
今回ゲスト、株式会社パルコ執行役員の林氏は、「グループICT戦略室」で
パルコグループ各事業のオムニチャネル化、ICTを活用したビジネスマネジメント
改革を推進されています。
林氏にパルコでのDX(デジタルトランスフォーメーション)活用事例をきいてみました!
(DX≒デジタル技術を活用した事業の変革)
▽ 『3D、VRを使って色々な取り組みをされているそうですね』
渋谷パルコでミュージアムスペースを再オープンしたときに
3D技術を使って写真家の蜷川実花さんのアート作品展をやりました。
密になることを避けるため、入場制限をせざるを得なかったので、
ご覧いただけるチャンスを3Dで観られるオンラインギャラリーという
サービスを展開しました。
▽ 『他社でもそのような事例はあるのでしょうか?』
たとえば、今まででもオンラインでのライブコンサートは技術的には可能でしたが、
リアルにライブハウスに行った方が良いという文化があったため、取組がなかなか
進まなかったのが、今回、一気にそれがスタンダードになりつつあり、
3Dでアート作品を見ること自体も普通になってきています。
渋谷パルコのミュージアムスペースは3ヶ月休業していたので、
同じようなイベントスペースを池袋パルコに設けていましたが、
去年(2019)の半年間の入場料、グッズの販売額に対して、
今年(2020)の渋谷パルコは、半分の営業期間でそれに近しい入場料収入と
グッズ販売になりました。
▽ 『収益まで上げてしまうのは凄いですね』
今は思っている以上にデジタルを使ってできることが増えていて、
それを受け入れるお客様側のリテラシーも上がっています。
スマートグラスでの購買体験もそれほど先の話ではないと思っているので、
デバイスが普及したときのために向けて、着々と今やれる技術で準備しています。
▽ 『前々からのストックが効いているということですね』
買い物する以外の楽しさ、余白の部分は大事だと思っていて、
昔からパルコはアートやカルチャーとかそういう匂いが感じられる中で
買い物してもらうという要素を大事にしてきました。
実行のスピードが速いのと常々考えるカルチャーがあるので、
こういう状況の中でも皆が何とかしようと考えています。
テクノロジーを活用できる領域は、まだまだたくさんありますので、
そういうのを面白がってくれる専門店の皆さんと新しいサービス作っていけたらと
思っています。
このほかにも盛りだくさん、
テックと人がうまくブレンドされているDXの事例を公開しています!
この動画を視聴することで、リアル店舗のDX活用事例がわかります。
それでは、林氏流『人の思いが込められたパルコのDX活用事例』、ぜひお楽しみください!
「ECの未来」episode58 ポイント
新しいことにチャレンジする
~第58回 ゲスト~
林 直孝(ハヤシ ナオタカ) 氏
株式会社パルコ 執行役員 CRM 推進部兼デジタル推進部担当
株式会社パルコデジタルマーケティング 取締役
株式会社アパレルウェブ 取締役
パルコ入社後、全国の店舗、本部及び、
Web 事業を行うグループ企業の株式会社パルコ・シティ(現 株式会社パルコデジタルマーケティング)を歴任。
2013 年に新設された「WEB コミュニケーション部」にて
PARCO のデジタルマーケティング及びオムニチャネル化を推進。
2017 年より「グループ ICT 戦略室」にて、ショッピングセンターの DX
(デジタルトランスフォーメーション)
を具現化するため『デジタル SC(ショッピングセンター)プラットフォーム』戦略の推進を担当。
2020 年より、現職
~ECの未来 チャンネルMC~
柳田 敏正(ヤナギダ トシマサ)氏
株式会社柳田織物
代表取締役
1971年4月生まれ。
1994年法政大学卒業後、(株)バーニーズジャパン入社、横浜店にてメンズ全般の接客に従事。
1999年退社し(株)柳田織物に入社。
2002年オリジナルのシャツを販売する自社ECサイト「ozie」を開設し、BtoCへ進出。
2011年にOSMC(オンラインショップマスターズクラブ)最優秀実践者賞受賞。
2012年第4回エビス大賞 大賞受賞。
2013年4月代表取締役に就任。
2014年、六本木一丁目にショールームをオープン。
EC4店舗を運営。