今回ゲスト、Free Life&Co株式会社 藤田 裕貴 氏は、
小売流通ものづくり歴16年、韓国と日本を繋ぐ特化EC・経営支援事業を運営され、韓国EC特化ツール運営のほか、自社でも天皇陛下に納めている京都製品のEC運営。日本の魅力を世界へ伝える支援に尽力されていらっしゃいます。
藤田氏に『韓国EC市場』についてお話をお伺いしました!
▽韓国のEC市場の現状は?
人口5,100万人で、日本の半分以下ですが、EC化率が日本の3倍で、ECの利用人口自体は多いです。年間1人当たりの通販に使う金額も世界で3位です。1位はイギリスで、中国は5位です。イギリスは人口が6,800万人なので韓国はそれより少ないです。
韓国は実店舗が多いですがそのほとんどが飲食店で、スーパーがほとんど無いのが特徴です。元々三越のソウル支店から始まったデパートがやっている新世界が最大手で、”お口の恋人”のロッテ、それぞれ200店舗もないくらいで、あとは個人商店が少しあるくらいです。
日本でスーパーで買うようなもののほとんどは通販で購入しており、置き配が基本なので、日用品や生鮮食品は基本的にはネット通販です。嗜好品や高単価な商品は所得のある年配の方が買っている傾向がありますが、日用品はどんな人でもネット通販で買っています。
配送については、せっかちな国民性もありますが、早いモールですと、首都圏だと注文してから1〜3時間くらいで届きます。検索エンジンで最大手のNAVERが提供しているECカートは、今年から1時間で届けるサービスを始めます。
▽韓国の越境ECはなぜチャンスなのですか?
おすすめのポイントは3つありまして、1つ目は、通販がすごく使われていることです。
2つ目はモール自体が在庫を持たず、売れてから仕入れる形でいいということをオフィシャルで認めてくれていることです。キャンセルが発生するとモールの信頼に関わるので、基本的にグレーで目を瞑りつつも、「購入代行」という呼び方で、売れてから仕入れて発送していい形になっています。いきなり最初からオリジナルブランドを持つことにハードルが高いと感じる事業者や小規模事業者や大手メーカーなど、自分の気に入った商品を仕入れて少しづつ販売をして拡大をしていくケースが多いです。
日本の商品を売るのであれば、韓国人セラーもいますが直接仕入れをするのが難しく、間に業者を挟んでいるので日本人より利益率を高くしないと売れません。そのため、日本人の方が価格の優位性を出しやすいです。
3つ目は、5,100万人しかいないことにも影響していますが、大体10社くらいの財閥企業と呼ばれる会社が作っている商品が市場のほとんどで、国内産で作っていないカテゴリーの商品が結構あります。例えば、時計や楽器、キャンプ用品、アニメグッズなどです。国内産の商品が半減しているのは、グローバルに目を向けていることや、積極的に海外のものを仕入れることに抵抗がない人が多いからだと思います。国内の商品はスタンダードなものしかなく、多様性がないため、 DtoCブランドなどはそこに勝機があります。
また、インバウンドが多いと越境ECのチャンスが増えるのですが、官公庁の2023年の1〜3月までの統計で日本に来ているインバウンド観光客は国別で1位で、特に福岡と大阪は2〜3割がインバウンドで、非常に多いです。
さらに、日本からの輸出額の約7.4%が韓国向けで、割合としては多い反面、韓国の越境ECに関する情報がほとんどなく、持たれているイメージや、参入していない事業者が多いのでここにも伸び代があります。
インフラも整っており、Amazonのようなタイプのカートでアメリカに上場しているクーパンという韓国人の5人中3人が登録している最大手のモールがあります。需要があるものの、あまり認知されていないのでブルーオーシャンです。
オペレーションに関しても快適で、コロナ禍で越境ECはアメリカなど物流が止まって大変な思いをした事業者が多いですが、一度も止まらなかったです。アメリカや中国は船便だと1ヶ月かかりますが、3日ほどで着きます。
売れる物と売れないものがはっきりしていますが韓国EC市場にチャンスがある理由が多く、まだまだ伸び代があると思います。
このほかにも盛りだくさん、『韓国EC市場』について公開しています!
韓国EC市場についてご検討中の企業様のご参考になるかと思います!
それでは、藤田氏流『韓国EC市場』、ぜひお楽しみください!
~第295回 ゲスト~
藤田 裕貴 氏
Free Life&Co株式会社
経済産業省 認定経営革新等支援機関。 1983年、カリフォルニア州トーランス出身。大学進学後、セミプロベーシストとして活動。2020年に新卒から12年超務めたアパレル企業を退社し、韓国越境ECで起業。 2022年韓国No.1ECモールCoupang公式SPNパートナーに就任。小売流通ものづくり歴16年、韓国と日本を繋ぐ特化EC・経営支援事業を運営。 韓国EC特化ツール運営のほか、自社でも天皇陛下に納めている京都製品のEC運営。日本の魅力を世界へ伝える支援に尽力。
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