今回ゲスト、スタークス株式会社 取締役 大塚氏は、
D2C向けLINE公式アカウント機能拡張サービス「リピートライン」を提供し、延べ300社以上のLINE活用をご支援されています。
大塚氏に「LINEのCRM活用」について聞いてみました。
▽ECでLINEを使われるようになった黎明期から携わられていますが、なぜLINEだったのでしょうか?
僕は通販、特にサブスクの業界に14、5年携わっています。
昔オフラインで電話やDMでやっていた時代もメールでやっていた時代も知っています。
大分前からですがCRMの現場において、メールが見てもらえないという話をしていて、あとコールセンタの現場でもお客様と連絡が取れずに手紙を書いて連絡しているという話を聞いてきました。
弊社がLINEサービスの支援を始めた4年前当時はLINEのアクティブユーザーが7000万人くらいはいましたが、ビジネスでは使われていないということは通販企業さん、EC会社さんの課題も大きいと感じ、LINEの支援サービスを提供するのが一番今の時代に向いている思ったのがきっかけです。
一方で通販会社にいたこともあり、コールセンターが持つ力、強みもわかっていたので連絡がつかないが故に業務の効率性が悪い点も何とかしてあげたいなと思うところもあり、それを解決できる手段はLINEだなというのが行きついたところです。
▽一般的にLINEをCRMに使う場合、どんなことをしているのでしょうか?
これからも含めて3フェーズくらいあると思っています。
4、5年前くらいは開封率が高いメルマガとして一斉配信に使う、いわゆる販促ツールの時代がありました。
そこから進化を遂げて色々なカートシステムとLINEのIDが紐づくことで個人が特定できる1to1のマーケティング、CRMとなってきたのがここ最近です。
1to1のマーケティングにおいては本当に様々利用されていますが、商品到着後に連絡したり定期商品のスキップなどをチャットボットで自動化している企業さんもいます。
企業側からすると電話対応のコストがなくなり、ユーザー側からするとコールセンター稼働中に架電することが困難であったり、メール対応で2日待たなくてはならなかったところが即時に解決されるので結果としてリピート率が高くなったりしています。
UXが全く違うと思います。
今はDtoCと言われている時代なので、やはりユーザーと企業が近くないと、競合に負けてしまいます。
第3フェーズはこれからの話ですが、LINEはスマホの一等地を押さえているアプリです。
アプリのような機能をLINE上に作る機能もあるので自社アプリを入れるまでもないブランドさんに関してはLINEでコミュニケーションを取りながら、自社の提供したいサービスを簡易的なアプリとして提供する形があります。
これからは第2のECサイトという感覚になってくるのではないかと捉えています。
LINEの中でログインなしで行けてしまうので可能性はすごく感じています。
▽LINEでCRMをしている企業さんは、お客様をLINEIDで管理されているのでしょうか?
コミュニケーションはLINE上です。
もちろんECサイトに入ったときはIDとパスワードですが、顧客IDとLINEIDは共有化されています。
CRMが多い定期やサブスクの会社の例ですと、当然継続いただくことが大事なので初回購入から継続してもらうためにフォローをしたり、アップセル・クロスセルしたり、止めてしまったタイミングから計算して再開を提案したりといったのが、よくある一般的な感じです。
それ以外では、お客様がサブスクを辞めてしまう理由はいろいろありますが、食品ですと好き嫌いなどもあります。
それをお届け前に「味を変えますか?」「一回ストップできますよ。」と提案します。
お客様が解約してしまう理由をLINEという身近なツールで取り除いてあげることでリピートにつなげています。
今までは、そこで関係が切れてしまっていましたが関係維持に貢献しています。
▽お客様が「簡単にできる」というところが案外難しいですよね?
僕は14、5年この業界にいますが通販やECに参入する方の意識も変わってきていています。
昔はUXやCXを高めたいとおっしゃる社長さんはいらっしゃらなかったですが、ここ2、3年は、UXを高めなければ勝負にならないから、やならければいけないという前提で社長さんも経営されてらっしゃるんだろうと感じます。
10何年以上前は顧客台帳があって電話でコミュニケーションをとっているオペレーターがいて、何でも分かっているから継続もしてもらえるという時代から、ネットがきてアフェリエイトが来て、継続いただけるようなスキームが開発されたというのもあり、わざわざ電話でコミュニケーションをとるというのは減っていたと思います。
電話やDMとかメールと一緒でシナリオは絶対必須です。
あくまでもLINEはツールです。
その裏側を考えるのはお店で、そこが大事ということです。
このほかにも盛りだくさん、LINEのCRM活用について公開しています!
LINEをご検討中の企業様のご参考になるかと思います!
それでは、大塚流『LINEのCRM活用』、ぜひお楽しみください!
~第147回 ゲスト~
大塚真吾氏
スタークス株式会社
取締役
2008年、株式会社ファインドスターに入社。
健食・化粧品などのリピート通販企業100社以上の新規顧客の獲得を支援。
2013年、スタークス株式会社に入社。2016年、取締役就任。現在、D2C向けLINE公式アカウント機能拡張サービス「リピートライン」を提供し、延べ300社以上のLINE活用を支援。
Web担当者Forum ミーティング2019 秋では、 「導入ハードルが下がったLINE、Eコマースにおけるベストプラクティスとは?」というテーマでLINE社ともに登壇。