成功したいならこの国順!アジア向けネットショップ【episode130】

EC戦略・マネージメント編 越境EC編

今回ゲスト、スターフィールド株式会社 代表取締役社長 星野 翔太氏は、
2007年にスターフィールド株式会社を設立し越境EC専用カートシステム「LaunchCart」を提供。160通貨に対応し2021年アジア向け越境EC導入実績No.1を獲得されています。

星野さんに「アジア向け越境EC」について聞いてみました。

▽ECで台湾に進出している人が多い印象ですが台湾の現状を教えてください。

日系企業さんの最初の進出国としては圧倒的に一番人気です。
訪日客の中で圧倒的に多いのは台湾・香港の方ですが、その中でも人口比でいくと一番多いのは台湾です。
親日であることは一番大きな理由だと思います。
いま日本でのマーケティングはFacebookやLINEが主戦場となることが多いですが台湾も日本の現状に近いので企業側がやりやすいというのも理由としてあります。
日本に在庫を置いて台湾の方が購入したら日本から送るというケースと台湾の現地に在庫を置いて台湾国内のカートとして使われるケースと半々ぐらいです。
台湾の都心であれば日本からのリードタイムはかなり短く2・3日で届くケースもあります。
逆に一度在庫を現地においてしまえば現地での配送料が安くなります。
またLINE Payや代引きといった現地の決済が使えるメリットもあります。

▽越境ECの物流拠点を台湾にするパターンもありますか?

海外展開する場合に拠点を日本ではなく台湾に置くという日系企業さんはここ数年で非常に増えています。
台湾にアジアの物流拠点を置いて、そこから香港やシンガポールなどに送るわけですがいくつかメリットがあります。
まずは送料で日本から送るよりもかなり安く送ることができます。
国は限られますが中華系の国であれば越境で代引きが使えるというサービスもあります。
保管費用・人件費も日本より安い傾向にあります。
日本在住で中国語ができる方を雇うより台湾でやる方が安価です。
コストを含めて考えたときに日本ではなく台湾を選択されるケースというのは増えています。
日本語を話せる方も意外と多くて日本語を話せる台湾の方の人件費は日本の半分くらいです。

▽その場合、台湾のサーバーに商品を見に行く形になるのですよね?

台湾から他の国への越境ECになります。
なので基本的には新台湾ドル・台湾元建てになります。
支払いも台湾に支払われます。
台湾のサイトとわかって買うことにはあまり抵抗はないと思います。
日本の企業さんは国内向けのサイトはもちろんありますがグローバル版を用意していないところでは言語切り替えで中国語を選択すると台湾サーバーのサイトに自動的に移行するような仕組みにしてあるところもあります。
物流という意味では国をまたがってサイトを展開するというのは、ある程度スタンダードになりつつあるかと思います。

▽一社で地域を分けて何個もカートを使うパターンもありますか?

そんなに多くはないですがあります。
グローバルブランドでどこの国の人にも知られてるメーカーであればいいですが、そうではない場合に全部の国となっても力が分散してしまうので対象を絞られる企業さんが圧倒的に多いです。
当初の範囲を「アジアから」「台湾から」「中国と台湾・香港から」のように絞るケースが多いです。
そして後から国を追加していく事も可能です。
弊社は160通貨対応していて通貨の追加にお金はいただいておりません。
アジアに進出するにあたっては現地に行かないとわからないことがとても多いので現地の生の声を聞くことは非常に重要です。

▽各国の物流事情はどんな感じですか?

物流も各国で異なりますが日本とは全然違って物流のベンチャー企業もたくさんあります。
例えばタイ、インドネシア、韓国などは渋滞がすごいのでバイク等での配達が多いのですが夜の方がスムーズなので夜のバイク便に特化した物流があったり新しいサービスがどんどん出てきています。
特化型の物流会社や最新のところとつないでいくのが非常に重要だと思います。
逆に言えば大手はあまりないです。
特にBtoCなので個人宅に届ける大手は郵便以外にない国が多いと思います。

▽法整備が進んでいない部分がやりやすい部分もあるのでしょうか?

免許などがあるわけではないのでベンチャーなどがやりやすい部分はかなりあります。
アジアの物流事情をお話しすると聞いている方を不安にさせてしまったかもしれないですが各国にきちんとした「郵便」はあって各国をつないでいるのでそこは大丈夫です。
それにプラスして速いであったり時短であったりというベンチャーやスタートアップがでてきているということです。
逆にその辺りは日本ではそこまでできないです。
選択肢が多いという事なので今後きちんと整備されていけば伸びていくのではないかと思います。
日本では欧米特化型のカートは多いですが我々は色々と事情が複雑なアジアに特化しているという形です。

このほかにも盛りだくさん、アジアの越境ECについて公開しています!
アジア向け越境ECをご検討中の企業様のご参考になるかと思います!
それでは、星野氏流『アジア向け越境EC』、ぜひお楽しみください!

~第130回 ゲスト~

星野 翔太氏
スターフィールド株式会社
代表取締役社長

1985年生まれ。2006年に早稲田大学ベンチャー起業家養成基礎講座基礎講座で優礎講座で優秀賞を受賞、2007年にスターフィールド株式会社を設立。越境EC専用カートシステム「LaunchCart」を提供。
160通貨に対応、2021年アジア向け越境EC導入実績No.1を獲得。

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