サブスクECでの売上向上には集客も当然ですが、それよりも解約率を改善した方が良いことはご存知でしょうか?
今回は解約率を改善するとどんな効果があるか、原因から探る解約率改善方法を初歩的なところからご紹介します。
目次
サブスクECにおける解約率とは
サブスクECを運営する上で最も売上に直結する重要な指標は「LTV(生涯顧客価値)」です。
「LTV」とは「ライフタイムバリュー」の略称で、顧客が自社と取引を開始してから終了するまでにどれだけの利益をもたらすかを表す指標です。
LTVを向上させることは利益率が向上し、より販促や広告に予算を投入することができるため、集客を行うよりも重要なマーケティング施策となります。
このLTVを上げる上で大事な指標となるのが「解約率」の改善で、サブスクでは一度契約した場合、解約しない限り継続的に商品を購入してもらえるため、非常に売上に直結します。
なぜ解約率が課題になるのか
対策することが難しい
解約率の改善は難しいとされることが多く、課題として感じている事業者も多いと思われます。
解約率の改善は商品、サイト、顧客の3要素をしっかりと紐解いて分析する必要があり、それぞれの相関があるかどうかを見極める必要があること、商品設計によっても解約率の相場が大きく異なるため、他社との比較をするのが難しいことも要因です。
施策の影響がわかりにくい
施策を行う上で解約率改善につながったかどうかを計測することが難しいことも要因の一つです。
例えば商品を変更したとしてそれが解約率改善につながったかどうかは判断しきれないことも多いです。
解約率を下げることが重要な理由
解約率が低ければ低いほど利益率が上がる
冒頭でもご紹介しましたが、サブスクECでは一度契約を行えば解約しない限り購入し続けてくれるビジネスモデルのため、積み上げ式に利益を確保することができます。
解約を行わない限り、その顧客への集客コストはゼロになるため、新規集客へとさらに投資をすることができるため、結果的に売上全体への影響にも大きく関わるということになります。
一般的に解約率が20%を切ると安定したサブスクECとしても安定した運営ができるといえます。
逆に、解約率が高い状態で集客をすると新規ユーザーの割合が多くなり、集客コストが高くなってしまうため利益率も伸び悩んでしまい、その結果、売上向上に力を割くことができなくなってしまいます。
このことから解約率は売上の要になっていることがわかるでしょう。
ライフスタイルに合わせづらいことが解約原因を生む
解約の原因に挙げられやすい例としては「ライフスタイル」に合わせづらいというお客様の声があります。サブスクサービスにおいても、顧客のライフスタイルは様々なため、この声が上がることは当然のことではあります。
ライフスタイルに合わせづらいとはつまり、「商品が余る/少ない」のどちらかになります。これが起きると解約の原因になります。
しかし、実際の解約が行われた際にそれらを事業者側が指標で判断するのは難しく、インタビューやアンケートを使用しないと気づくことすらできません。
具体的には下記の3点がサブスクECを解約する原因としては多くなりやすいです。
これらの原因を改善してあげることが結果的に解約率改善につながるでしょう。
- 商品の量が多い/少ない
- 配達頻度が多い/少ない
- 月ごとに商品を変更したい
顧客のライフスタイルに合わせたサブスク設計をするには?
マイページのカスタマイズ充実がポイント
「ライフスタイルに合わせづらい」という課題を解決する、寄り添うサブスクECにするには「マイページのカスタマイズ」を充実させてあげることが重要です。
- 定期注文の休止or解約ができる
- 次回のお届け日、時間帯の変更ができる
- 支払い方法の変更ができる
- 過去の注文履歴が確認できる
- (商品にもよりますが)商品の変更ができる、味等の変更ができる
- 基本情報(お届け先住所等)の変更ができる
サブスクECには会員用にマイページを設けていることが大半ですが、上記を改善することがポイントになります。
また、「解約」「次回お届け日変更」「商品変更」の部分も容易にできるよう改善する必要があります。
定期商品を購入されたことがある方はご経験があると思いますが、途中で定期を休止したくなったり、余ってしまっているからお届け日を先延ばししたくなったりしたことはあるのではないでしょうか。
まさに、これらが定期をやめてしまう(=解約する)要因なのです。
継続したお客様にロイヤリティを感じさせるポイント制度や、そのポイントを定期購入時に使うためのクーポンとの交換ページも取り入れて解約率を改善できますので、このあたりも意識してみてください。
まとめ
顧客起点の解約率改善には様々な方法がありますが、今回はマイページのカスタマイズを行う事で改善する方法になります。サブスクECの解約率改善は様々な施策がありますので、参考となれば幸いです。