ステマって何が悪い?ステルスマーケティングの言葉の意味や、規制対象にならないためのポイントをわかりやすく解説!

トレンド

お役立ち資料配布中!

ステルスマーケティングは昨年10月から規制が開始されました。いわゆるステマ規制と呼ばれていますが、このステマ規制に該当するとみなされた場合、景品表示法違反となる恐れがあるため注意が必要です。

自社商品の宣伝をSNSでしたい、企業からレビュー投稿依頼されたけど『ステマ規制』がよくわからないという方も多いと思われますので、今回は規制対象にならないためのポイントを解説します。

 

 

景品表示法とは

正式名称を不当景品類及び不当表示防止法といい、商品・サービスの品質、内容、価格等について一般消費者が誤認及び誤認するおそれのある表示を規制するものです。

簡単に言えば、この規制で消費者ができる限り多くの商品やサービスのなかから自らが選択できる、公平に選べる環境を守っています。

そのなかでも、不当な表示は大きく分けて3つの種類があります。

優良誤認表示(景品表示法第5条第1号)

実際のものや事実に相違して著しく優良である(質が良い)と誤認されるもの。

例えば「この美容液を使用するとお肌がしっとりするだけではなく、シミもシワもなくなります!」など。

有利誤認表示(景品表示法第5条第2号)

実際のものや事実に相違して著しく有利である(お得)と誤認されるもの

例えば「参考価格10万円!この商品はなんと1,000円!!」など。

その他、誤認されるおそれのある表示(景品表示法第5条第3号)

優良誤認表示及び有利誤認表示のほか、一般消費者に誤認されるおそれがある表示

例えば「実際は1,000個在庫があるにもかかわらず、『100名様限定!早い者勝ち!』など煽ること。

 

2023年10月1日から、新たにステルスマーケティングが③に指定されました。

近年ではSNSの普及とともに有名人やインフルエンサーを利用したステマが横行し、『これって本当に有名人が愛用しているおすすめ商品なの?それとも広告なの?』といったように消費者を惑わせるとして問題視されたことをきっかけに、消費者を守るためとして新たに指定されました。

 

ステルスマーケティングとは

広告であるにもかかわらず広告を隠すステルスマーケティング。告示の内容はいたってシンプルです。

  • 事業者の表示であること
  • 一般消費者が事業者の表示であることがわからないこと

一般消費者が見て広告であるかどうかがポイントとなってきます。
上記からステマには大きく2パターンあります。

なりすまし型

事業者が自ら表示しているにも関わらず、第三者を装って肯定的な意見を掲載すること。

自社商品やサービスに対して一般消費者を装い、例えば口コミで肯定的な投稿を行ったり他社を批判する投稿を行うことです。

利益提供秘匿型

事業主が第三者に金銭の支払い、その他の経済利益を提供して表示させているにもかかわらず、その事実を表示しないものです。

例えばインフルエンサーに対して『30万円お支払いしますので〇〇が良いとアピールしてください。』と宣伝してもらうこと(PR表記なし)です。

 

また、広告とわかる記載がある場合でも下記のように消費者を惑わせるものは規制の対象となります。

  • 消費者が読めないよう小さく記載する
  • 背景と同系色にする
  • 大量のハッシュタグに埋もれさせる
  • アイコンとPR表記をかぶらせて見づらくさせる

さらに2023年10月1日より前の投稿であってもステマ規制の対象内となりますのでご注意ください。

 

違反するとどうなるのか

規制の対象となるのは、商品・サービスを供給する事業者(広告主)です。

規制対象とならないもの

  • 広告・宣伝の表示の制作に関与しただけの者:広告代理店、インフルエンサー、アフィリエイター
  • 表示を掲載しただけの者:媒体社
  • ただ単に商品・サービスを陳列して販売している者:小売業者
  • 取引の場を提供している者:オンラインモール運営事業者

ステルスマーケティング告示に違反した場合

消費者庁の調査の結果、違反行為が認められた場合、事業者に対して、措置命令が行われ内容も公表されます。

また、表示内容に優良誤認または有利誤認もある場合は、告示違反に加えて、優良誤認または有利誤認として景品表示法上の措置を受けることになります。

 

事例から学ぶ注意点とポイント

ステマ規制になる事例としては、

  • 商品を販売している社員が個人のSNSで事業主ということを隠して良い口コミを記載する
  • 競合商品と自社商品を比較した口コミサイトに他社の批判を記載する
  • 投稿面の背景画像と文字色を同系色にしてPR表記を見えづらくする
  • インフルエンサーが事業主から商品提供・報酬をもらっていたにもかかわらず、広告であることを記載せずあたかも自分で購入したように見せてSNS投稿をおこなう

こういったステマ規制の対象となってしまった場合には措置命令等のペナルティを受けるだけではなく、消費者からの信頼も失うこととなってしまいます。

そのため、下記6項目のポイントをあらためて確認することが大切です。

  1. 事業者の表示と認識できるか
  2. 一般消費者が見たときに広告であると認識できるか
  3. 事業主と発信者(広告代理店・インフルエンサーなど)との関係性を明示してもらう
  4. 発信者(広告代理店・インフルエンサーなど)に対してのSNS運用についての教育・発信確認
  5. 社内でのSNS運用についての教育・ルール付け
  6. 2023年10月1日より前の投稿もステマ規制に当てはまらないように対処できているか

まとめ

広告であるにもかかわらず広告を隠す、広告とわかりづらい広告が2023年10月1日からステマ規制の対象となりました。

ステマ規制はあくまでもお客様を守ることを目的としていますので、事業主や発信者がその目的を理解しなくてはなりません。

「知らなかった」では、企業の信頼を失ってしまう可能性があります。

『広告』と明瞭にわかるかたちで発信し、信頼性を築き、お客様が安心して購入できるようステマ規制違反を未然に防ぎましょう。

 

この記事を書いた人

大山悠帆

ECマーケティング事業部マネージャー コンサルタント/コンテンツ編集担当/通販エキスパート資格

元システムエンジニア。BtoBからBtoC案件、動画制作スタッフとしてクライアントの売上改善や業務改善をサポート。
社内では営業改善、マーケティングを担当。多くのスキルと幅広い経験を活用してWEB業界に従事。
様々なジャンルにチャレンジしています。

EC運営に役立つ資料が満載!

 

EC運営に役立つセミナーを毎月開催中!

 

当社のEC運営代行サービスについて

関連記事