今回ゲスト、株式会社GROOVE CEO 田中 謙伍氏は、
アマゾンジャパンで出品サービス事業部にて2年間トップセールス。
Amazonコンサルティングの株式会社GROOVEおよびAmazon D2Cメーカーの株式会社AINEXTを創業、
立ち上げ6年で2社合計年商50億円を達成されています。
田中氏にECのマーケットインについてお伺いしました!
▽Amazonで働きながら、どのようにして物販でも売上を上げていらしたのですか?
FBAというAmazonの倉庫を使えるサービス様さまで、通常の4分の1ぐらいの人数でできるんじゃないかなと思います。
あと元々ちょっとビビリだったのでMBAの鎧を着てそこから起業しようと思ったんですがAmazonでMBA留学支援制度はなかったので私費で行くしかなく、どうやってその留学費を稼ごうという中で一回セラーをやってみようと。
当時はセラーさんの誘致活動をしていまして、色んな方にお会いしモノ作りの方法や実際にどうやって会社を経営しているのかを見て聞いていく中で、自分でもやりたいな、できるなと思いセラーを副業として選びました。
▽最初は何のアイテムを扱われていたんですか?
一番最初は財布・鞄を売り始めたのですが、未だにそれは継続してやっています。
他にはビジネスバッグや2つ折り財布、斜めがけショルダーバッグなどから始めたんですね。
新卒1年目の配属先がファッションチームだったというのと、私自身が家業が繊維商社だったんです。
本当はAmazonで3、4年して辞めたら実家を継ごうと思っていたんですが、ハトコがその会社を買収しまして。
自分のアイデンティティみたいなものが失われた感覚になった時に、自分の武器は何かと考えたらその時Amazonにいたことで、じゃあAmazonにいたことで何が自分のスキルになるのかを考えた時にマーケティングだろうと。
新人で営業マンに配属された時に、営業トークができなかったのでひたすらビックデータを分析しまくるということをやってました。
皆はトークで仕事をとっていたんですが、僕はトークができない代わりにいざ提案時にめちゃくちゃしっかりとした資料を出すという戦略をとっていました。
そこである程度のモノ作りをしていれば、分析をしっかりしてマーケットにできてたらちゃんと売れる、ということが自分でやってわかったので財布の販売に踏み切りました。
▽なぜ扱うアイテムを財布にしたのですか?
実際色々なカスタマーレビューを読んでいくと、お母さんや女子高生・女子大学生の彼女がプレゼントしているっぽいぞ、というカスタマー像が浮き彫りになってきたんです。
そうするとクリエイティブも全然変わってくるんですよ。
例えばギフトに「最適」と書くだけで全然違うとかですね。
もう一つは、実際に男性がメンズの財布を買っている場合、ドンキとかでショーケースの横に売っている1万円以下くらいの、あの財布を買っている人達が多分Amazonで買っているんじゃないかというのが、見続けていく中でわかってきたんですね。
公には言いにくいんですが、Amazonのファッションってファッションをわかってない人のためのファッションだという言い方があります。
結構本質はそこなんじゃないかと思っていて、その目線でわかりやすく買っていただけるような訴求だったり、必要な財布としての機能って何かというのを分析しました。
▽どのように消費者のニーズやどんなアイテムを扱ったら良いかを感じ取るのですか?
端的にカスタマーレビューを読むというところがあります。
タダで見れる情報源なのでそこは徹底的に見るようにしてます。
Amazonのレビューは5段階なので、4と5でその商品がなぜ買われているかという良い理由を分析でき、1と2で競合商品や過去の自社商品の悪いレビューがそこで見れるので改善点がわかるわけですね。
財布というキーワードで1位を取りたいとなったら、1位のページの1と2のレビューを読んで不満点がわかればそれをまくればいいと。
これをやり続けたということですね。
あとはモノ作りの考え方として、そもそももうそんなにすごくいいモノは作れないし、OEMになるのは間違いない。
だから「ずっとベータ版」というつもりでやってまして、まずは60点ぐらいの自分たちのできる範囲でローンチします。
次のロットを発注する1ヶ月半後には、1〜2ヶ月で溜まった良いレビューも悪いレビューも何かスペック変更ができる要素があるので反映します。
それを1年やると10〜12回アップデートされるので、1年後には同じ価格かなんだったら少し低いコストでもっといい商品が販売できてるんですよね。
このほかにも盛りだくさん、ゼロから始めるECマーケットインについて公開しています!
ECで起業をご検討中の皆様のご参考になるかと思います!
それでは、田中氏流『ゼロから始めるECマーケットイン』、ぜひお楽しみください!
~第139回 ゲスト~
田中 謙伍氏
株式会社GROOVE
CEO
慶應義塾大学環境情報学部卒業後、新卒採用1期生として、
アマゾンジャパンに入社、出品サービス事業部にて2年間トップセールス。
マーケティング担当としてスポンサープロダクト広告の立ち上げを経験。
Amazonコンサルティングの株式会社GROOVEおよびAmazon D2Cメーカーの株式会社AINEXTを創業。
立ち上げ6年で2社合計年商50億円を達成。
GROOVEではAmazon D2Cの成功ノウハウをメーカーに提供することで、日本のモノづくりをアップデートすることをミッションに掲げている。