2023年8月26日から8月30日までのECに関連する注目のニュースを5つピックアップして紹介します。
本日ご紹介するニュースは次の5つです。
1.STAFF START、「タグを埋め込むだけ」で導入可能に
2.上昇するコストを「全く価格転嫁できない」企業は12.9%
3.令和4年度 宅配便取扱個数は前年度比1.1%増、メール便は5.9%減少
4.オリジナルダンボールがリピート率向上に!?84.7%が再購入意向
5.ECの買い物で面倒なことTOP3「アカウント登録」「住所入力」「本人認証」
1.STAFF START、「タグを埋め込むだけ」で導入可能に
株式会社バニッシュ・スタンダードが提供するスタッフDXアプリケーションサービス「STAFF START」は9月1日から、JavaScriptのタグを埋め込むだけで、ECサイト上にSTAFF STARTのコンテンツを表示することが可能になる機能の提供を開始します。
STAFF STARTは、店舗スタッフ専用のアプリケーションからスナップやレビューなどを投稿し、その投稿が自社ECサイトやSNS上で表示されることでオンライン接客を可能にするスタッフDXサービスです。
今まではECサイトにサービスを導入するため、API連携で行っていました。このやり方ではデザインのカスタマイズ性は高いものの、実装まで約3ヶ月、約300万円のコストがかかっていたのです。
新たなJavaScriptのタグを埋め込む方法では、最短1日、0円から利用を開始できるようになりました。導入のハードルが下がることで、導入を諦めていた事業者様やファッションアイテムを扱う小売店を営んでいる事業者様の利用が増えそうですね。
2.上昇するコストを「全く価格転嫁できない」企業は12.9%
昨年から続く電気代やガソリン・軽油などのエネルギー価格が高騰しています。株式会社帝国データバンクの調査によると、コストの増加を「全く価格転嫁できない」企業が12.9%であることが明らかになりました。
また、一例として100円のコスト増に対して、売価に反映できているのはわずか43.6円と、企業が56.4円分のコストを負担する形になっています。特に卸売業を中心に価格転嫁が進んでいますが、競合他社が多い業界では価格を上げづらく、値上げ交渉すらしづらい状況にあると言われています。
社会情勢が原因のコストの増加を避けることは難しいため、値上げする際はお客様とどのようなコミュニケーションを交わすのか難しい問題かと思います。競合の様子を伺いながら、継続的な店舗運営ができるようバランスを取ることが今後ますます重要になりそうです。
3.令和4年度 宅配便取扱個数は前年度比1.1%増、メール便は5.9%減少
国土交通省は令和4年度の宅配便・メール便取扱実績を発表しました。宅配便取扱個数は前年度比1.1%増の50億588万個、メール便は5.9%減少し、40 億3223 万冊となりました。
宅配便はヤマト運輸の宅急便が全体の47.5%と最も多く、佐川急便の飛脚宅配便で27.6%、日本郵便のゆうパックで19.9%と上位3社で95%を占める結果となっています。一方、メール便のシェアを見ると、「ゆうメール」及び「クロネコDM便」の上位2便で97.1%を占めています。
ヤマト運輸と日本郵便の提携により、現在高いシェアを持っているクロネコDM便をはじめ、さまざまなサービスメニューが変更・終了になる予定です。来る2024年問題に向けて、各社の動向から目が離せません。
4.オリジナルダンボールがリピート率向上に!?84.7%が再購入意向
ダンボールの製造、ECサイト運営を行う株式会社アースダンボールはダンボールでの開梱体験によるECサイトでの購入意向度調査を実施しました。この調査によると、「特別なダンボールで感動体験をしたユーザー」は全体の16.3%であり、感動体験をしたユーザーの84.7%がその商品を再購入したいと回答した結果が出ています。
ECで購入した商品が届いたとき、無地のダンボールではなくブランドイメージにぴったりなデザインのダンボールを手にするだけで気持ちがワクワクします。商品力のみで差別化をすることが難しい事業者様など、商品の開封体験を良質にすることで選ばれるお店づくりをできるようになるかもしれませんね。
5.ECの買い物で面倒なことTOP3「アカウント登録」「住所入力」「本人認証」
Eコマースにおける不正取引防止およびリスクインテリジェンスを提供するRiskified Ltd.(リスキファイド)は日本の消費者のネットショッピングに関する意識調査を実施しました。「ネットショッピングの際に、面倒だと感じたことがあるものを選んでください」という質問に対し、「アカウント登録」「住所入力」「本人認証」が上位3位となりました。また、こういった面倒だと感じることが原因で買い物をやめたことがある方は56.7%と、買い物の過程で手間を感じると半数以上のお客様が離脱してしまうことがわかります。
Amazon Payや楽天ペイのようにお客様がアカウントを発行していれば初めて利用するECサイトでもストレスなく買い物ができる決済方法の重要性が感じられる結果になっています。
ECサイトに期待することとして、「安心安全に買い物をしたい」がダントツで63.4%。次点で「ステップを少なくスピーディーに買い物をしたい」が28.4%と、面倒な工程を省くことが、お客様の離脱を防ぎ、継続的に買い物をしていただく鍵になりそうです。
以上、ECの未来®NEWSでした。