今回ゲスト、合同会社yuhilo 杉目 雄治 氏は、
クリエイターと共創するDtoCブランド『OneDrop』で、全てのクリエイターたちが「作品」を生み出すことで幸せになれる世の中を目指しクリエイターとのコラボレーションによってプロダクトを産み出していらっしゃいます。
引き続き、杉目氏に『クリエイターエコノミー』についてお伺いしました!
▽どのように販路を広げていますか?
SNS、広告はもちろん手段として使っていますし、泥臭く営業していくという事も実はやっており、B2B(BtoB)のケースもあります。
基本的にはエンドユーザー(Custmer)の皆さんをしっかりリサーチして、どんな方が来てくださるのか見ておけば、B2B2C(BtoBtoC)なのでアプローチしやすくなると思っており、そういった物作り起点で、逆算してどういう風に販路を広げていくかという事を考えています。
▽今契約している20人の方は、逆算して探された方なのですか?
そのケースもありますが、ごく稀に運命的な出会いがあります。個展を開催することもあり、クリエイターさんの個展を我々でサポートして開催した際に、別のクリエイターさんがいらしていて、その方は元々私も存じ上げていた方で、その流れでご一緒させていただいたりすることもあります。
やはりクリエイターエコノミーにいるからこそ、そういった偶然性みたいなことが起きやすい場所だと思います。
▽御社で実店舗はありますか?
OneDropとしてはやっていませんが、別のブランドが新規ブランドという形でお店として存在しています。それはECスタートではなく、お店からスタートした方が面白いということでやらせていただいています。ここではリアルな作品・フィジカルな作品を取扱いしていきたいのですが、そうなるとお預かりして倉庫に入れたままにするのは申し訳ないと思い、しっかり販売できるようなスペースでフィジカルな作品(立体の作品)を置いています。
元々OneDropはTシャツではなく、アートなどそういった作品を販売していきたいというところから始まっています。日本の市場は小さく、アートカルチャーが好きな方々に販売するのは難しいので、その手前でイラストなどを楽しんでいただける方法はなんだろうと考えた時にTシャツ販売になりました。
▽アート販売もされているのですね。
クリエイターエコノミーではないですが、クリエイターの皆さんと一緒に取り組みをさせていただいています。皆さんの作品をキュレーションして、お預かりして販売するモデルなのですが、実は始まったばかりで、これからオンラインにアップしてみようか、新しい売り方をどうしていこうかと今進めているところです。
Tシャツの方もポップアップを定期的に開催をしており、商業施設からお声掛けいただく場合もありますし、我々の方でホテルの1室を貸切にして、そこで自主運営をしたりしています。
▽ECとリアルをセットでやらないと厳しいかなと思います。
Eコマースで出来る範囲は限られてくると思います。リアルのポップアップやお店に近い雰囲気を出すのは、トータルでブランド表現が出来るという意味では大切なのかなと思っています。
昨今リテールテイメントという言葉がありますが、私がD2C(DtoC)と言うのも微妙だなと思っているのですが、そういったところの視点で言うとコマースで出来ない事をどういう風にリアルな場所でやろうかという考えに至るので、そうするとある種リテールテイメントみたいな形になります。
これは狙いでやっており、小さい体制なのでいわゆるMAPみたいなプロダクトを作ったりするときに、MVPという言葉がありますが、それに近い取り組みをすぐに回せるところが大きな会社とは違って面白くできるということが、組織が大きくなったとしても大切にしなければいけないと思っている部分です。
▽今後はどのように考えていますか?
海外はブランド立ち上げの時から意識しており、今台湾に販路という形でやっていますが、今後は世界中のグローバルなクリエイターさんと共に、日本のマーケットや海外で販売していく事を取り組みとしてやっていきたいです。さらにAIで翻訳すればスムーズにできるので、ここは行くべきだと思っています。
デザインの観点でいうとテイストが海外と全く違うので、これは市場にハマらないかもしれないと日本の視点で見てしまうかもしれませんが、日本のマーケットに対して色んなクリエイターさんをご紹介できるようにしたいと思っています。
これから新規事業を立ち上げたい企業様のご参考になるかと思います!
それでは杉目氏流『クリエイターエコノミー』についてぜひお楽しみください!
~第260回 ゲスト~
杉目 雄治 氏
合同会社yuhilo
代表
大手アパレル企業にてEC・実店舗のCRMマーケティングやサブスクリプションサービス・シェアリングサービスなどWEBサービスの新規事業立ち上げに従事。その後、大手インターネット企業でCtoCフリマサービスのマーケティングを経験し、2019年に合同会社yuhiloを創業「OneDrop」を立ち上げる。 OneDropは、クリエイターと共創するDtoCブランドで、全てのクリエイターたちが「作品」を生み出すことで幸せになれる世の中を目指しクリエイターとのコラボレーションによってプロダクトを産み出しています。