商品の購入(コンバージョン)を獲得する際に欠かせないのがランディングページ(LP)です。
しかし、ランディングページそのものを作成し、公開するだけでは、コンバージョン数を高めることはできません。
コンバージョン数を高めるための重要な構成要素がページ内に盛り込まれてこそ、効果的なランディングページとして機能します。
商品の売り上げや商品の問い合わせ件数のアップに繋がるランディングページを作るための重要な構成要素などをご説明します。
ランディングページはネットショップ以外でも良く目にしますが、リスティング広告などのインターネット広告を多く利用している会社でランディングページは活用されています。
ランディングページとは?
ランディングページとは検索をはじめ、ネット上にある広告バナーや添付されたリンクをクリックすると表示される広告用のWebページのことです。
ピックアップした商品やサービスなどをアピールするためWebページ一枚で表記されますが、通販サイトなどではこの一枚のWebページがユーザー獲得への重要なページとなるので、より効果的なランディングページを作成したいと考えているネットショップ運営者も多いと思います。
誰でも気軽に閲覧することができるのがインターネットの強みですが、ニーズの無いところでページを表示していてもユーザー獲得には繋がりません。
必要な人は自然に検索をして販売サイトまでたどり着きますが、それ以外のユーザーをつかむためには、気になる広告等をクリックした先のページで商品の魅力をアピールし、他のサイトへ逃がさない必要があります。
ユーザーの購買意欲をつかみ、もっと知りたい、そして購入したい、と思わせるのがランディングページの役割となります。
また、ランディングページは画像メインになるためにSEOには向いておりません。
しかし、広告手法の1つでもあるYahooプロモーション広告、Google Adwordsに有料で出稿すれば短期間で作成したばかりのランディングページでもアピールすることは可能ですので、競合が多いネットショップのジャンルの場合はそのような選択もアリかと思います。
ネットショップのランディングページで重要となる基本構成とは?
ネットショップに限らず、サイト内の接客に重要となるランディングページですが、その構成や骨組みは概ね以下の通りです。
- ・ユーザーの心をつかむキャッチコピー
- ・ユーザーを共感させる言葉
- ・商品の魅力が伝わりやすい画像
- ・ユーザーへのメリット提示
- ・ユーザーの声やQ&A、成功体験
- ・他商品との差別化や特典表示
- ・購買ページ、資料請求ページへと導くアクション導線
一枚のページを流れるように読んでもらうために、ランディングページでは、一目で分かるキャッチコピー、商品のビジュアル、共感させる文章、メリットを提示することによる安心、成功体験などユーザーの声による信頼、お得感などを伝える特典などを提示し、最終的に購入や資料請求を選択させるような構成となっています。
ランディングページは4種類
ランディングページを作成したいと考えているのであれば、最初にどのような種類があるのか押さえておきましょう。
実はランディングページは、大まかに以下の4つに分けられます。
- ・新商品や既存商品の販売
- ・BtoB取引
- ・メルマガや資料請求などの問い合わせ件数の増加
- ・見学や体験などのイベントやセミナーの集客
に分けられます。
目的が異なれば、ページの作り方にも変化が生まれます。
1つ1つの特徴を考慮したうえで、適切に対処できるように考えていきましょう。
新商品や既存商品の販売
では新商品や既存商品の販売を目的としたページでは、どのような点に注目したらいいのでしょうか。
このときは商品説明だけではなく、利用者の不安を払拭できるように「お客様の声」を掲載するという選択肢もあります。
BtoB取引
BtoBは一般消費者ではなく、企業間取引を目的としたサービスになります。企業間取引では、他社から信頼できる存在か判断してもらえるかが重要なポイントです。
自社の商材の紹介だけではなく、他社との違いさらには事例の紹介などの工夫で興味を持ってもらうことが大切です。
メルマガや資料請求などの問い合わせ件数の増加
資料請求・見積もりなどの問い合わせ件数向上を目的としているランディングページであれば、利用しやすい環境を整えていくことが重要です。
まずは、消費者が問い合わせしやすい環境を整えて、サービスの向上を目指すことがポイントの1つです。
見学や体験などのイベントやセミナーの集客
そしてランディングページには、見学や体験などのイベント・セミナーの集客を目的としたページも含まれています。実際にインターネット上で閲覧しても、イベントやセミナーに申し込むまでには高いハードルがあります。そのハードルを下げる工夫が、ランディングページに求められるポイントです。
サービスを体験している様子や、参加者の写真などの掲載を通してハードルを下げる工夫をしましょう。また実際の参加者の声を掲載することも、興味を持ってもらうきっかけを作るために必要な点です。
ランディングページを作成する3つのメリット
ランディングページについて考えていく場合のポイントの1つが、どのようなメリットがあるのかという点です。実際のメリットとしては、1ページ簡潔の強力なクロージングが可能・ブランドイメージを崩さずにセールスが強化できる・流入経路ごとに訴求内容を最適かできるという3つの点があげられます。個別にメリットの内容を把握して、より良い形でランディングページを作っていけるようにしましょう。
メリット1:1ページで完結する強力なクロージングができる
ユーザーが公式サイトに訪れたとき、ランディングページがなければサイト内でユーザーは自分で遷移して情報を集めていくことになります。一方でランディングページがあれば、企業の意図に合った形で魅力を訴求する、もしくはコンバージョンに結び付けることもできます。専用のページがあるだけで、ユーザーの購買意欲の促進にもつなげられるという点を押さえておきましょう。
メリット2:ブランドイメージを崩すことなくセールスを強化していくことが可能
サイト上でセールスを強化してコンバージョン率をあげたいと思っても、ブランドサイト全体で動くとイメージが悪くなる可能性もあります。ユーザーはセールスの印象が強いと、ブランドに嫌なイメージを持って購買意欲が下がることもあります。そこでランディングページを活用することで、ブランドイメージを残しながらユーザーの購買意欲を高めるきっかけを作っていくことが可能です。
メリット3:流入経路ごとに訴求内容を最適化できる
リスティング広告やSNS広告など、インターネット上にはさまざまな流入経路があります。流入経路ごとに訴求内容を最適化することで、ユーザーに合った形でランディングページを表示することが可能です。ユーザーごとに魅力を感じるポイントは異なるため、訴求内容を変化させることで購入へとつなげやすくなります。
ランディングページの作り方
ランディングページが大切だとわかっていても、実際に作るとなると難しいと考えてしまう方も多くいます。初めての作業という場合であれば、戸惑ってしまうことも多くあるでしょう。ですが実際には、5つの工程に分けて考えていくことで初めてでも作業がしやすくなります。5つの工程というのが、目的・構成・コンテンツの作成・デザイン・コーティングです。1つずつの工程ごとに、どのような点に注意したらいいのかチェックしていくことが大切です。
目的を決める
ランディングページの作り方の最初のステップとなるのが、目的を決めることです。実際にランディングページを作るといっても、商品の購入や資料請求、さらにはメルマガの登録など目的には違いがあります。目的別に方向性が異なるため、最初にどのような目的でランディングページを作るのか整理しておくことが必要です。
また目的を決めるときには、どのような層をターゲットにしたいか合わせて検討することもポイントの1つです。ターゲット層が異なると、戦略にも違いが出るという点を押さえておきましょう。
構成を決める
目的やターゲット層などが決まったら、次にランディングページの全体的な構成を考えていくステップになります。商品の購入やメルマガの登録など目的は異なるとしても、訪問者に何かアクションをしてほしいという点では共通しています。
訪問者にアクションをしてもらうためには、どのような順番で話すかという点が重要です。話をする順番次第で、訪問者に興味を持ってもらいやすくすることが可能です。
ランディングページの構成としては、最初にキャッチコピーのようなもので興味を持ってもらうことが重要です。
興味を持ってもらったら、ストーリーや共感を通してもっと知りたいと思ってもらえる工夫をします。そしてお客様の声や証拠などで、信頼を獲得することが必要です。
最後にクロージングとしてCTAやフォームを掲載することで、実際のアクションへと結びつけることが可能です。構成の内容次第で効果に違いが出るので、より良い形にできるように考えていきましょう。
コンテンツを作る
ランディングページの構成が決まったら、その内容に沿って具体的なコンテンツを作成するステップに移ります。
コンテンツの大切なポイントの1つが、最初に目に入る部分であるファーストビューといわれるところです。最初に目に入る部分では、キャッチコピーなどで興味を持ってもらえるようにします。
実際にコンテンツを作成するときは、長く文章を書くのではなく、訪問者が興味を持つ内容にすることが大切です。多く文章を書けばいいわけではないため、書き方にも工夫することを忘れないようにしましょう。
デザインを作る
コンテンツが完成したら、次はデザインの工程になります。
デザイン次第で、続きが読みたいと思ってもらえるかという点が大きく左右されます。フォントサイズや文字の色の工夫などで、見やすいデザインにしましょう。
また文字情報だけではなく、写真を活用してビジュアルイメージを伝えることもポイントの1つです。
ページを公開する
デザインまで決定したら、いよいよランディングページを公開する段階になります。これはコーティング作業といいますが、実行する前に決めておくポイントがあります。
コーティング前に決めるべきことは、ランディングページをアップロードするサーバーや、URLさらには問い合わせ時のメールアドレスなどの点です。
作業が無事に終了したらランディングページが公開されて、その後は運用しながら効果測定などを実施していくようにしましょう。
売れるランディングページを作る5つのポイント
ランディングページを作るときに注意が必要な点の1つが、良いものと売れるランディングページには違いがあるという点です。全体の構成がキレイでお手本のようなものでも、売れるランディングページとは限りません。売れるためのページには、状況に合わせた対応が求められます。そこで売れるランディングページを作るためのポイントについて考えていきましょう。
ポイント1:ベネフィットを明確にする
実際に売れるランディングページを作るためのポイントの1つが、ベネフィットを明確にすることです。ランディングページを見たユーザーが、どのようなメリットがあるのかわからなければ購入などのアクションへつなげることはできません。商品の説明がわかりやすい良いページではなく、買いたいと思える売れるページを作ることが大切です。成果につなげるために、ターゲットとベネフィットを明確にしてより良い形でアプローチができるように工夫していきましょう。
ポイント2:動機付けをさせる
売れるランディングページ作りには、アイキャッチ・動機付けも忘れてはいけません。何らかの方法でランディングページに到達したユーザーが、最初に目にする部分となるのがアイキャッチです。
この部分で興味を持ってもらえなければ、続きが魅力的なコンテンツでも見てもらうことすらできません。売れるランディングページでは、アイキャッチとなる部分がしっかりとしています。興味を持ってもらうきっかけとして、ユーザーの悩みなどに寄り添うキャッチコピーなどを活用するのも1つの手です。
ポイント3:商品の魅力や特徴を説明する
最初の部分を見て続きを読む気になったユーザーを購入などのアクションへと導くために、商品の魅力や特徴を説明することが必要です。
このとき商品の品質をわかりやすく説明する良いページというだけの印象だと、具体的なアクションまでつながりません。売れるランディングページを目指すなら、商品の良さだけではなく、それを実現させた技術や商品のデザインなど、ユーザーが購入時に気になる情報を掲載しましょう。
ポイント4:根拠を示す
商品の説明をユーザーが読んでも、本当に商品を使うことで効果があるのか疑問に思ってしまうこともあります。
そこで売れるランディングページを作るポイントとなるのが、商品が信頼できる証拠を掲載するという点です。科学的な根拠や購入者のレビューを通して、信頼できる商品だとアピールすることが可能です。複数の意見を掲載することで、良い商品だと信頼してもらいやすい環境を整えることにつながります。
ポイント5:クロージングを行う
ランディングページで商品の良さをアピールできても、急いで購入する必要がないと判断されたら具体的なアクションまでつなげられません。
そのため売れるランディングページを作っていくためには、クロージングとして今アクションを起こしたいと思わせる工夫も必要です。
クロージングの方法として多いのが、「先着100名限定」というように限定的な文言をつけることです。限定的な文言をつけることで、この場で買わなきゃという購買意欲へとつなげやすくなります。
ユーザーはこちらが考えているよりも「結果」や「解決策」を求めています。
商品のアピールだけでなく、「お客様の声」「体験談」「Q&A」で応えられるようにしておくと、どのような商品であるかを見るだけのつもりで訪問したランディングページを、ちゃんと「読んで」もらい、最終的にはアクション(コンバージョン・購入)を起こしてもらえるという期待が高まります。
SEOで狙ったキーワードが取れずネットショップの集客に悩んでいる場合は、ランディングページを1枚作成し、リスティング広告に出してみる事も違った集客方法になりますのでお勧めです。
ランディングページの効果を最大限に生かすよう、ユーザーが何を求めているのかを検討し、デザインや文章で商品の良さを表現出来るよう十分にページ設計をして、ランディングページを作成するようにしましょう。